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ワンアンドオンリー産駒「ダートでも走る」と馬産地に知らせることができた【本城雅人コラム】

2021年9月20日 07時30分

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ワンアンドオンリー

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◇コラム「ぱかぱか日和」
 土曜日の中山新馬戦でゴスホークケン産駒のブルーグロット、未勝利戦でワンアンドオンリー産駒のアトラクティーボ、日曜の新馬戦でアポロキングダム産駒のアポロルタが勝利した。オーナーは藤田在子さん、ノースヒルズ、アポロサラブレッドクラブといずれも父馬を所有していたオーナー、もしくはその家族、グループ。このうちワンアンドオンリーは現2歳が初年度産駒で、JRA初勝利となった。
 ダービー馬ワンアンドオンリー、そしてゴスホークケンやアポロキングダムもG1馬だが、けっして期待されて種牡馬入りしていない。ワンアンドオンリーの初年度産駒は14頭に留まった。すでに重賞を3勝し後継種牡馬となったマルターズアポジーを出したゴスホークケンは2018年の種付け数が6頭で、この世代が最後。アポロキングダムも産駒は27頭。毎年魅力的な種牡馬が来る生産界で生き残るのは大変だ。
 シンジケートが組めなかったり、1年目から花嫁が集まらなかった種牡馬の成功はオーナー頼りになる。だが、いくらオーナーが、その馬に思いを強く持っていても、所有する牝馬に次々とつけては、まったく走らなかった時に取り返しがつかなくなる。数を用意できないだけに、何をつけるかが大事なのだ。アトラクティーボの母シャンパンルージュも武藤厩舎で2勝したノースヒルズ産だが、その母は海外で購入したポイントギブンの牝馬。今回はダート1800メートルを1分52秒2というレコードで勝利したが、この血は間違いなくベルモントS(米三冠の1つで最長の2400メートルで行われる)を勝ったポイントギブンが利いている。同時に「ワンアンドオンリーの子はダートでも走る」と馬産地に知らせることができた。
 オーナーのセンスが問われるマイナー種牡馬の子が活躍し、その子がいずれ種牡馬入りする。そうやって好きな馬の血が受け継がれていくのが、競馬ファンにとっては最高のロマンだ。(作家)

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