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盲目の少女に心打たれ弘法制作 浄財をアイバンクに寄付 常滑の男性

2021年9月15日 16時00分 (9月15日 17時00分更新)
「ふれ愛弘法」を紹介する佐藤博之さん=愛知県常滑市で

「ふれ愛弘法」を紹介する佐藤博之さん=愛知県常滑市で

 愛知県常滑市本町の茶葉販売店「お茶の寿園総本店」に、高さ一メートルほどの弘法大師像がある。店近くの寺で祈りをささげる母と盲目の娘の姿に心を打たれ、家族らと営む佐藤博之会長(80)が二〇〇八年に建てた。弘法大師への信仰が深い知多半島を訪れる巡礼者らが立ち寄り、浄財を寄せてきた。これに私費を足し、佐藤さんは角膜移植のアイバンクに寄付している。自らも病気で一時視力を失ったといい「目と縁のある人生だとつくづく思う」と話す。 (成田嵩憲、写真も)

自身も失明危機

 一九七〇年ごろ、佐藤さんが店で売り物の茶を袋に小分けしていたときのことだった。作業の手を止めて何げなく、店の向かいの宝全寺(知多四国八十八カ所霊場の一つ)を見ると、白装束の二人がいた。母が小学一、二年くらいの娘の手を引いていた。
 「あの小さなお嬢さん、目が不自由なんだな」。真剣に祈る姿がそこにあった。目が離せなくなり、母に手を引かれた娘が寺を後にするまで見守った。「その姿は今でもまぶたに残るほど神聖に感じた」
 佐藤さんは、手で触れられる大師像を建ててあげたいと思った。その目標に向け一層経営に力を入れ、営業範囲を市内にとどまらず知多半島全...

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