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脚本 演技 撮影 全て自分たちで 映画製作 子ども一丸 金沢の小学校で「教室」

2021年9月15日 05時00分 (9月15日 10時53分更新)
映画の撮影に臨む児童ら=金沢市夕日寺小で

映画の撮影に臨む児童ら=金沢市夕日寺小で

  • 映画の撮影に臨む児童ら=金沢市夕日寺小で
  • 映画の撮影でボールを投げる児童ら=金沢市夕日寺小で

プロも指南 達成、肯定感育む

 児童が映画製作を体験する「こども映画教室」が十四日、金沢市夕日寺小学校であった。脚本づくり、演技、撮影、編集に至るまで全て自分たちで担う内容。ゲストには「神童」や「帰郷」といった作品で知られる萩生田宏治監督も参加。プロの指導を受けながら、力作完成へノンストップでカメラを回した。 (西川優)
 「よーい。スタート」。カメラマンの合図とともに役者が動きだす。その正体は皆、子どもたち。一度では決まらずに何度も同じシーンを撮り直す姿が印象に残った。五、六人一組の計八組の児童が協力し合い、それぞれのストーリーをつなぎ合わせて一分の無声映画を完成させた。今年のテーマは「気持ち」。ありがとう、うれしい、悲しい、といった心の感情をボールを使って表現する。あるグループは汚れたボールを水で洗い、それを道具箱に戻すとボールが弾んで喜ぶというストーリーを作った。
 県内唯一のミニシアター「シネモンド」(金沢市)を運営する土肥悦子さんが子どもたちに映画の楽しさを知ってもらおうと、二〇〇四年から始めた。これまで開いた教室は百三十回を超える。今年はすでに三校で行われ、計七校を回る予定。土肥さんは「やってみれば『たった一分でもこんなに大変なんだ』と気づく。(作品を)完成させることで達成感や自己肯定感が生まれる」と活動の狙いを語る。以前参加した子どもが母に言った言葉が忘れられない。「お母さん、大変なことって楽しいんだよ」。いつか、「子どもが作った作品を上映する映画館をつくりたい」と夢を語った。
 これまで何度か顔を出しているという萩生田監督はあえて口出しはせず子どもたちを見守った。「大人はやらない理由を考えがち。思い付いたらためらわず行動に移す子どもたちの姿勢は見習わなければいけない」と自身も身を引き締める。「映画監督という道だけがすべてじゃない。今日学んだことがほかの生活でも生きてくれれば」と子どもたちの未来に思いをはせた。

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