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命のバトン 岐路に立つ臓器移植 (上)「幼い子の脳死」左面 究極の愛情 「心中察し胸が詰まった」 

2021年9月14日 05時00分 (9月14日 11時50分更新)

 医師「思い継ぐのが使命」


 6歳未満の提供12年に開始 21件実施

 脳死は、脳幹を含め脳全体の機能が失われた状態。脳死に陥ると、心臓はいずれ止まる。脳幹の機能が残り、回復の可能性がある植物状態とは、そこが違う。

家族承諾で可能に

 日本では臓器移植法が施行された一九九七年から、脳死下の臓器提供が行われるようになった。当初は、書面による本人の意思表示が必要で、民法で遺言ができる十五歳以上に限られていた。
 本人の意思が不明でも、家族が承諾すれば可能になったのは十三年後だ。改正法の施行を受けたもので、十五歳未満も提供できるように。背景には、二〇〇八年の国際移植学会で、移植が目的の渡航自粛や臓器売買の禁止を求める「イスタンブール宣言」が採択されたことがある。幼い子どもに、大人の心臓は大きすぎて移植ができない。改正法の施行まで、心臓移植しか治療法がない子は海外に渡らざるを得なかった。
 心臓移植を希望し、JOTに登録している十五歳未満は七月時点で七十四人に上る。腎臓は五十人、肺十一人、肝臓は十人だ。
 医師は本人の状況を脳死とされ得る状態と診断すると、家族に病状を説明。臓器提供について説明を求められれば...

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