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藤本隆宏「演じながら涙する」 内博貴と初タッグ 16日開幕、音楽劇「海の上のピアニスト」

2021年9月15日 05時00分

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ストーリーテラーのトランペッター役を務める藤本隆宏

ストーリーテラーのトランペッター役を務める藤本隆宏

 俳優藤本隆宏(51)が16日に初日を迎える音楽劇「海の上のピアニスト」(東京・池袋の東京芸術劇場シアターイースト)にストーリーテラーのトランペッターとして出演する。主演の内博貴(35)が演じる豪華客船で生まれ、生涯下船することがなかった天才ピアニスト・ノヴェチェントとの「演じながらも涙してしまう」(藤本)物語。開幕を前に藤本が本紙の取材に応じ、舞台への思いと見どころを熱く語った。
 アレッサンドロ・バリッコ原作のイタリア戯曲で1998年に映画化されたことで知られる作品。2018年から二人芝居で上演され好評を得てきたが、今回藤本と内が初のタッグを組んで臨む。
 「セリフの量がすごく多く、1時間半の舞台で1時間はしゃべっているぐらい。でも、俳優になって10年はセリフをもらえない時代もあったことを思い起こし、『これは大きなチャレンジになる』とやらせていただきました」と、オファーを受けた時を振り返った。多数の大舞台のミュージカルなどを経験しているが、今回は舞台上は中央にピアノ、あとはデッキと階段しかない。客席と距離感も近く、「これだけのシンプルな舞台は初めて。楽しみの一方、怖さも感じています」と打ち明けた。
 その怖さとは「すべての動きが見られてしまい、真剣勝負です。観客の反応がじかに感じられるので、観客と手をつなぎ、押し合うような演技をしなくてはと思っています。演出家からも観客をひきつけるためにもリアルさを大切に、と指導されています」と説明した。
 「ストーリーテラーといってもナレーションではなく、ノヴェチェントの親友のトランペッターとして対峙(たいじ)していく役。舞台の1930年代は(出演するミュージカル)『アニー』と同じ時代ですが、戦火が迫り、時代と人が変化しながら流れていくのを演じる難しさを感じて稽古に臨んでいます」
 初共演の内について「ノヴェチェントの役にすぐ入っていき、寂しさとか影もあり、舞台に上がると輝く役者。すごく息の合う人です」と語った。
 物語では、全米一のジャズピアニストとしてノヴェチェントと対決するモートン役も藤本が演じる。「コテンパンに負けてしまうのを表現するのは大変で、高度な演技になりますね」と苦心しているという。
 ラストでは「ノヴェチェントがなぜ、船を一度も降りなかったのか、自分の思いを吐露、謎解きがされるんですが、演じながら涙してしまう」と明かした。
 作曲・音楽監督の中村匡宏さんのオリジナルの音楽も注目点というが、「映画を見た人、別キャストの舞台を見た人も来場すると思うので、プレッシャーはありますね。僕は映画は見ていません。あえて見ない方がいいかな、と思っています」と“舞台専心”で臨んでいる。
 開幕が迫り、演出の星田良子さんから厳しい指導が飛んでいるという。だが、「この年齢になると、注意されることが減ってるので、言ってくれるのはありがたいです。スポーツと一緒で指導者にめぐり合わなくてはダメなんです」と初日に備える。
 公演は同所で20日まで。23日に栃木県総合文化センター、25日に富山県教育文化会館など。
 ◆藤本隆宏(ふじもと・たかひろ) 1970(昭和45)年7月21日生まれ、福岡県出身。競泳選手としてソウル、バルセロナ五輪に出場後、劇団四季に入団し俳優に転身。多くの舞台、ミュージカルに出演する。退団後もNHK大河ドラマ「平清盛」「真田丸」、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」のほか、2017年からミュージカル「アニー」に出演中。映画は「記憶にございません!」(19年)、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」(21年)など多数。現在、日本テレビ系「ボイスⅡ 110緊急指令室」に出演中。

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