本文へ移動

[レスリング]リオ五輪金の土性沙羅が2大会連続代表…五輪落選の登坂らにプレーオフのセコンド頼み「恩返しできた」

2020年3月8日 20時18分

このエントリーをはてなブックマークに追加
女子68キロ級 森川美和(左)に勝利した土性沙羅=味の素ナショナルトレーニングセンタ

女子68キロ級 森川美和(左)に勝利した土性沙羅=味の素ナショナルトレーニングセンタ

 レスリングの東京五輪代表を争うプレーオフは8日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で行われ、女子68キロ級で2016年リオデジャネイロ五輪金メダルの土性沙羅(東新住建)が森川美和(日体大)を下し、2大会連続の五輪代表を獲得した。男子フリースタイル74キロ級は乙黒圭祐が世界選手権5位の奥井真生(ともに自衛隊)に勝ち、初の五輪出場を決めた。65キロ級の弟、乙黒拓斗(山梨学院大)と兄弟で五輪代表となった。
 土性が執念で五輪を決めた。持ち味のタックルをほぼ封印し、「プレッシャーをかけてカウンター」を意識した。戦略通り、前に出てきた森川のバックに回ってポイントを奪い、落ち着いてリードを守った。内容より勝負に徹しての2大会連続五輪に「負けたら終わり。後がなかった」と小さく両拳を握った。
 土俵際まで追い込まれていた。2018年春に手術した左肩の不安を抱えたまま、昨秋の世界選手権では不完全燃焼の5位。11月には左膝も負傷し、優勝すれば五輪が決まった全日本選手権では森川に大差で敗退。五輪2連覇どころか、森川に逆王手をかけられた。
 「一度リセットして、レスリングと向き合おう」。土性は全日本後あえて2週間マットから離れた。休日も返上してレスリングに打ち込んできた土性が、五輪が迫る中で選んだ荒療治。練習を再開すると、全日本で敗れ五輪の可能性が消えた所属先の先輩・登坂絵莉がマットで待っていた。
 「絵莉さんは自分の試合がないのに毎日練習にきて、気付いたことを言ってくれた。それが心強かった」。プレーオフではその登坂と、先に57キロ級で東京五輪を決めた川井梨紗子にセコンドを頼んだ。勝利を見届けうれし涙を流す登坂の姿に「恩返しできた」。笑みがこぼれた。
 世界は急速にレベルアップしている。土性は「ケガが多かったけど、ここまで戻ってこられた。リオと比べると今は半分くらい。五輪までにもっと上げていく」。若さとパワーで頂点へ駆け上がったリオから4年。挫折を知り、周囲の支えを知った土性が再び世界一へ挑戦する。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ