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かこさとしさん、貴重な未発表作 戦争体験伝える紙芝居「命消える衝撃」

2021年9月10日 05時00分 (9月10日 05時00分更新)
父、かこさとしさんの未発表作品について話す鈴木万里さん=神奈川県藤沢市で

父、かこさとしさんの未発表作品について話す鈴木万里さん=神奈川県藤沢市で

  • 父、かこさとしさんの未発表作品について話す鈴木万里さん=神奈川県藤沢市で
  • 戦闘機から脱出する日本兵。落下傘が開かぬまま消えていった=かこさとしさんの絵本『秋』(講談社)から
 「だるまちゃん」シリーズなどで知られ、二〇一八年に九十二歳で亡くなった絵本作家かこさとしさん=福井県越前市出身=が、戦争体験を紙芝居に描き残していた。戦争を直接題材にした作品が見つかるのは初めて。生前の意向を受け、今夏に絵本『秋』(講談社)として刊行された。家族も知らなかった出来事が記されており、長女の鈴木万里さん(64)は「かこが何のために絵本を書いてきたのかが分かる一冊」と話す。
 鈴木さんが昨春、かこさんの自宅(神奈川県藤沢市)で見つけた。十九枚の画用紙にクレヨンと水彩絵の具で描かれた紙芝居は、かこさんが好きな季節の秋を<とてもきらいになったときがありました>との告白に始まる。
 それは、十八歳だった昭和十九(一九四四)年。軍需工場に勤労動員されたこと、カボチャばかり食べたこと、盲腸の手術を執刀した<おでこ先生>が出征したこと。戦中の“日常”を描きながら、場面は秋晴れのある日、病院の地下壕(ごう)から目撃した出来事へと続く。攻撃された日本の飛行機から飛行士が飛び出したが、落下傘が開かない。地面に吸い込まれるように墜落するさまを、見ているしかなかった。かこさんは涙する自画像を太い線で...

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