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標高1200~2200メートル 国内でできる『高地トレーニング』拠点…コロナ収束次第で選択肢になるか

2020年4月4日 23時50分

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標高1300メートル地点の陸上競技場(飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会提供)

標高1300メートル地点の陸上競技場(飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会提供)

  • 標高1300メートル地点の陸上競技場(飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会提供)
  • センター内に設けられた低酸素室(飛騨御嶽高原ナショナル高地トレーニングエリア推進協議会提供)
 新型コロナウイルスの感染拡大によって国外渡航が厳しく制限され、アスリートにとっては試合でも、練習でも海外遠征が容易にできない情勢となっている。特に標高1000メートル超の高原や山中で持久力を鍛える高地トレーニングの“聖地”は海外に多く、難しい判断を迫られるのは必至の状況だ。延期が決まった東京五輪開幕まであと1年3カ月、渡航制限がいつ解かれるか見通せない中、岐阜県内にある高地トレーニングの拠点を紹介する。

NTC競技別強化拠点「飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア」

  国内有数の高地トレーニング施設が実は岐阜県に存在する。高山、下呂市にまたがる御嶽山の標高1200~2200メートル地点にある「飛騨御嶽高原高地トレーニングエリア」。文部科学省のナショナルトレーニングセンター(NTC)競技別強化拠点に指定されている。
 ウッドチップを敷いたランニングコースや全天候型の400メートルトラック、体育館が4エリアに点在し、さまざまな標高でトレーニングができる。低酸素室やリカバリー機材を備えたトレーニングセンターもあり、研究員の医科学サポートを受けられる。
 海外では米コロラド州のボルダー(標高1650メートル)やアリゾナ州のフラッグスタッフ(同2100メートル)、中国雲南省の昆明(同1880メートル)などが有名だが、「飛騨御嶽」も国内外の各競技から注目されてきた。近年は日本陸連・中長距離やレスリング男子フリースタイル日本代表が強化合宿を行い、今年も7、8月に英国の陸上中・長距離代表が五輪直前合宿を予定していた。
 「飛騨御嶽」で医科学サポートを手掛ける研究員の谷口耕輔さん(31)は「海外に比べて標高は少々低いが、近いレベルの標高で機材がそろう。ほぼ同水準でトレーニングできる」と説明。負荷に遜色はなく、日本選手にとっては時差調整や食生活に負担を感じることなく練習できるのも利点だ。
 一方で、中・長期的な強化をしていく上では障壁もある。「飛騨御嶽」は積雪量が多く、特に11~4月ごろは夏季競技の屋外練習には不向き。通年利用を望む競技団体もあるが、冬季がネックだとする声も寄せられるという。県によると、市街地から車で1時間超の移動距離も課題だ。
 記録的な暖冬明けとあって、今年の本格稼働は早まる見込み。延期が決まった五輪までの約1年、選手は新型ウイルスの収束状況を見極めつつ、トレーニングに最適な拠点を模索していくことになる。
 ▼高地トレーニング 平地より低圧・低酸素となる環境下で練習、生活することで持久力の向上などを目指す。個人差はあるが、3週間以上の長期の取り組みで、血液量や赤血球数を増やす効果が得られる。短期で得られる効果もあることから、大会直前に実施するケースもある。NTC競技別強化拠点は飛騨御嶽と、山形県上山市の蔵王坊平アスリートヴィレッジ(1000メートル)の2カ所。

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