「自分は何ができるのか」プロランナー川内優輝が模索する”最善” 新型コロナとの闘いはゴールの見えないマラソンでもある
2020年4月17日 18時54分
◇記者コラム
スポーツの取材に行けない、そんな状況が1カ月以上続き、その先も見えない。アスリートの常人離れしたパフォーマンスに触れ、興奮冷めやらぬ声を聞き、会場の熱気を伝える。今まで当たり前のように接していた世界が遠い昔のように感じてしまう。
競技の現場を取材したい、書きたいという欲求がかなえられなくなって久しいが、それは選手たちも同じこと。試合ができない、練習もままならないという収入、存在意義にも関わる事態は、私たちよりも深刻かもしれない。そんな中でもプロランナーの川内優輝(33)=あいおいニッセイ同和損害保険=は「今まで応援してくれた人が苦しんでいる中で自分は何ができるのか。スーパーの人は生活必需品を売るために緊急事態宣言が出ても感染のリスクがあっても出勤しないといけない。運送業者の人もデリバリーや宅配のために出勤しないといけない」と周囲に思いをはせる。もちろん多くのスポーツ関係者も思いは同じだろう。
あれをしたい、これもできなくなった、ではなく、何ができるか。限られた状況で工夫し最善を尽くすことは誰であっても同じだし、自分もかつて取り組み、今は取材するスポーツで学んだこと。ゴールの見えないマラソンは未体験で辛いが、走り続けよう。(川村庸介)
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