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「豆と対話」独学半年 鍛冶職人が作る本格派チョコ 福井に専門店

2021年9月7日 05時00分 (9月7日 09時47分更新)
無人販売のクラフトチョコレート専門店をオープンした納谷さん(右)と宮本さん=福井市のアフターグロウチョコレートで

無人販売のクラフトチョコレート専門店をオープンした納谷さん(右)と宮本さん=福井市のアフターグロウチョコレートで

 24時間稼働自動販売機開業

 福井市照手一にクラフトチョコレート専門店「AFTERGLOW CHOCOLATE(アフターグロウ チョコレート)」がオープンした。店主は鍛冶職人の納谷俊徳さん(38)。わずか半年前から独学でチョコレート作りを始めたばかりだ。販売は二十四時間稼働する自動販売機で行う。全国的にも珍しく、口コミで既に人気は広がっている。カカオ豆と砂糖しか使わない素材にこだわった本格的な味を楽しめる。 (堂下佳鈴)
 納谷さんは地元の敦賀市で、二〇一五年から鍛冶工房「あけがね工作研究所」を構える西洋鍛冶職人。チョコレート専門店を始めようと思ったのは今年の二月。鍛冶工房でウイスキーを飲みながら、チョコレートを口にしたとき、その香りの良さに浸り「余韻が見えた気がした」という。
 この体験を共有しようと直感的に「チョコレートを作ろう」と思い、すぐに専門店作りに着手した。鍛冶工房で一緒に働き、チョコレート作りに興味があったという宮本千春さん(46)も仲間に加わった。飲食店での勤務経験が豊富な宮本さんは、納谷さんの感覚を生かした商品のメニュー考案などを担当している。
 「何も知らなかったからこそ、新しい視点で挑戦しようと思っている」と納谷さん。焙煎(ばいせん)の度合いや砂糖の量などを変えて試行錯誤を繰り返すことで、それぞれのカカオ豆の特性をつかみ、こだわりの味を出している。納谷さんはこの工程を「豆との対話」と表現する。素材と真剣に向き合うことは、鍛冶屋の仕事とも通ずるところがある。
 店の名前にある「アフターグロウ」は「余韻」という意味。「いつでも自由に余韻を感じてほしい」という思いを込めた。好きなときに購入し、好きな場面で自由に味わってもらう。提供するのはチョコレートだけでなく、そこから生まれる空間でもある。
 自動販売機では、各国から仕入れたカカオ豆と砂糖だけを使った「板チョコ」やクッキー、ビスコッティなど十種類を販売。商品は定期的に入れ替える予定で、冬にはブラウニーの販売も検討している。今月中には、チョコレートのお薦めの食べ方や作り方の工程を写真などで紹介する「無人ギャラリー」もオープンする予定。オンラインでも販売している。「アフターグロウチョコレート」で検索。

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