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町家残したい 癒やしの宿に 小松・龍助 ゲストハウス改装

2021年9月7日 05時00分 (9月7日 12時01分更新)
町家のゲストハウス「龍助25」を立ち上げた北市実さん(右)と中村潤哉さん=小松市龍助町で

町家のゲストハウス「龍助25」を立ち上げた北市実さん(右)と中村潤哉さん=小松市龍助町で

  • 町家のゲストハウス「龍助25」を立ち上げた北市実さん(右)と中村潤哉さん=小松市龍助町で
  • 石造りの蔵を改装したバスルーム=小松市龍助町で
  • 築約90年の町家を改装したゲストハウス「龍助25」(右)=小松市龍助町で

伝統意匠や粋な建具 取り壊し一転

 小松市龍助町にある築約九十年の町家を改装したゲストハウスが、十八日にオープンする。長年空き家で一時は取り壊しも検討されたが、同市大領町の不動産賃貸業北市実さん(42)と、串町の団体職員中村潤哉さん(46)が、伝統の意匠を凝らした町家を残そうと、二年がかりで開業にこぎつけた。(井上京佳)
 ゲストハウスの名前は「龍助25」。北市さんが「土地のゆかりを大切にしたい」との思いで、ゲストハウスがある龍助町二十五番地の住所からとった。
 旧北国街道沿いに立ち、一九三二(昭和七)年の建築当初は、市特産のござを扱う店舗だったという。建築面積二百平方メートルの二階建てで、見せ梁(はり)がなく開放的な吹き抜けが特徴。大きな玄関戸を開けると、幅の広い土間が入り口奥にある蔵まで一直線に延びている。商品を運び込むために広い造りになっているという。
 各階貸し切りで一日二組限定。一階は中庭を望む和室と、石壁の蔵を改装したバスルームがある。二階は和室が二部屋あり、組子細工の障子や柿渋の欄間といった粋な建具が魅力。押し入れと納戸を取り払い、風呂とトイレを整備した。びょうぶや掛け軸、長持ちなど温泉旅館や別の町家で使われた調度品を置き、落ち着いたしつらえ。一階には調理器具もそろえた共有のキッチンを備えている。
 町家は十五年以上空き家で、取り壊しが検討されていたところ、北市さんが二年前に買い取った。「壊したらあっという間になくなってしまう。何とかして残したかった」。熱意に共感した知り合いの中村さんとともに、ゲストハウスの開業準備を開始。町家はほこりや湿気で保存状態が悪かったが、改修工事の後、掃除に汗を流した。
 観光業が打撃を受ける新型コロナ禍の中での門出だが、北市さんは「近隣の人がゆったりと過ごす癒やしの場に」と思いを込める。
 一階は親子連れらを想定して定員五人、二階は三世代旅行ができる定員九人。一泊一組三万〜五万円。予約は近く公開するホームページから。(問)北市さん090(2835)3368

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