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「太りたくないから」大学からトライアスロンを始めた佐藤錬…鉄人歴6年で「東京五輪を照準」にするまで成長

2020年5月19日 22時15分

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ローラー台でトレーニングする佐藤(本人提供)

ローラー台でトレーニングする佐藤(本人提供)

五輪延期で「チャンスはむしろ広がった」

 「太りたくないから」と、大学入学からトライアスロンを始めた男が、来年の東京五輪出場を目指している。佐藤錬(24)=福井県スポーツ協会、東京都練馬区出身=がその人だ。
 「オリンピックを目標にしてきたので、延期のショックはありました。福井県への所属も2020年の東京五輪までという契約でしたし。でも、24歳はトライアスロンの世界では若手。今はプラスにとらえています」
 東京・杉並高までは競泳選手。神奈川大入学後からトライアスロンを始めたのは「太りたくないな」というだけの動機だった。同大トライアスロン部は当時、指導者がおらず、部員も1学年に3人ほどで、「ほぼサークル活動でした(笑)」。
 だが、生来のきまじめさと「負けたくない」という気持ちから真摯(しんし)に練習に打ち込んだ。「どんな練習をすればいいかもわからないので、とにかく量をやっていました。練馬の自宅から大学まで自転車で通ったり。ちょうど(片道)40キロで」。40キロは五輪のバイクで採用される距離だ。
 努力は結果に結び付いた。3年時(16年)に日本選手権13位。同選手権が縁で、三井住友海上の川合貴紀監督(ロンドスポーツ)との練習にも参加するようになり、さらに実力は飛躍。日本選手権は17年に7位、18年に5位と着実に上位へ進出していった。
 東京五輪の日本代表は最大3枠で、世界ランキング96位の佐藤は日本人5位。今年の選考会で、逆転での五輪出場権獲得を目指していたが、そのプランは白紙になった。
 延期のショックはあったとはいえ、目標はもともとパリ五輪でのメダル獲得。「2024年まで逆算して練習していた。力が伸びている実感もあるので、チャンスはむしろ広がったと思っている。この1年を有効に使い、今は東京五輪に照準を合わせています」。24歳のトライアスリートは、1年後も、4年後も見据えている。
 ◆沖縄で練習中 三井住友海上所属の3選手と3月半ばから沖縄県名護市で合宿していたが、新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言のために移動ができず、今も沖縄で練習を続けている。スイム、バイク、ランの3種目の練習こそできないが、バイクは実力アップを実感している。というのも、「パワーメーター」という機器を活用して練習メニューを組む「Blue Wych」と契約し、日本自転車連盟のロードレース選手強化コーチでもある柿木孝之さんからリモートで指導を受けているからだ。「直接会うのは年に2、3回。でも、データは毎日送られていて練習後にはコミュニケーションも取っていて。すごくきつい内容ですが、自分でも力がついている実感があります」
 ▼佐藤錬(さとう・れん) 1995(平成7)年10月19日生まれ、東京都練馬区出身の24歳。172センチ、65キロ。東京・杉並高から神奈川大を経て、福井県スポーツ協会所属。大学入学を機に競泳からトライアスロンに転向、2016年全日本大学選抜大会優勝、18年国体優勝、19年アジアカップ高松大会優勝。家族は両親と妹。父の淳さんは元プロボクサー。

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