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弟一家「生きた証し」探す、三重・御浜の男性 紀伊半島豪雨10年

2021年9月4日 05時00分 (9月4日 05時01分更新)
雨が降る中、作業を見守る中平敦さん=3日、和歌山県那智勝浦町市野々で

雨が降る中、作業を見守る中平敦さん=3日、和歌山県那智勝浦町市野々で

 二〇一一年九月三〜四日の台風12号の直撃による紀伊半島豪雨から十年。和歌山県那智勝浦町の弟一家五人を亡くした三重県御浜町阿田和の建設業、中平敦さん(62)が三日、弟一家の家があった周辺で重機を使って遺品捜しを始めた。
 豪雨による土石流で、那智勝浦町市野々(いちのの)の弟幸喜さん=当時(45)=の木造平屋住宅が流され、幸喜さんと妻、小中学生の子ども三人が犠牲になった。形見は車しかなく、中平さんは遺品を捜したいと考えていた。
 現場周辺は更地になっており、かつての住民たちが土地の所有者だったが、今年三月に国が買収を済ませた。中平さんは国と交渉し、掘り起こすことを認められた。
 この日は雨が降る中、建設業の仕事で使っている重機で作業をしたが、遺品は見つからなかった。一カ月ほどかけて周辺の約五千平方メートルで捜す予定。弟一家で一人生き残っている幸喜さんの長男史都(ふみと)さん(33)も今後は参加する。中平さんは「ランドセルやサッカーボール…。それぞれの生きた証しを必ず見つけ出す」と話した。

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