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地域密着で利用促進 駅に自習室や共有オフィス、託児施設 三セクの経営計画案 

2021年8月31日 05時13分 (8月31日 11時19分更新)

並行在来線


 二〇二四年春の北陸新幹線敦賀開業に伴い、JRから地元の第三セクターに経営分離される並行在来線(現JR北陸線石川県境−敦賀間)の経営計画案が三十日、明らかになった。経営改善に向けた利用促進策として、既存駅のモデルチェンジや新駅の設置などを盛り込み、地域に密着した県民鉄道への一新を図る。 (山本洋児)

新駅設置も


 県が同日、県議会各会派に説明した。利用促進策は四項目。「駅を中心としたまちづくり」は、駅舎内の空きスペースの利活用などで「地元から親しまれる駅」「行ってみたくなる駅」へとモデルチェンジする。
 具体例として自習室やコワーキングスペース(共有オフィス)、託児施設の設置を列挙。飲食店の誘致や観光案内所、物産品販売所の設置も掲げた。このほかイベントの実施、企業や自治会を対象にした貸し切り列車の運行、朝市・夕市の開催などを見込む。
 「利便性の向上」では、パークアンドライド駐車場の拡充や改札口の新設を例示。県内は鯖江市が鯖江駅東口の整備などを求めている。新駅は当面、福井−森田駅、武生−鯖江駅、王子保−武生駅の三区間で設置の検討を進める。他県の先行例では開業一年目に詳細設計、二年目に着工となったが、県は開業前に詳細設計が可能かJRと調整している。
 利用促進策により、開業初年度の乗客一日二万人を十一年間、維持する。運行計画では普通列車を一日二十四本増便し、百二十六本とする。うち八本は朝夕の福井−敦賀間で快速を走らせる。十一年目までの運賃水準は現行の一・〇五倍〜一・二〇倍。収支差七十億円は、県と沿線市町で経営安定基金を積み立てて賄う。
 初期投資は、JRからの資産譲渡に必要な七十億円のほか、開業前の設備投資と出資金で計百三十六億円。経営計画は十月の県並行在来線対策協議会で決定する。県によると、三セクは二二年七月に準備会社から本格会社へ移行し、二三年冬に開業時の運賃・ダイヤを公表する。

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