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智弁和歌山 優勝の『歓喜の輪』なし「礼で始まり礼で終わる。礼が終わってから喜ぼうと話していた」【甲子園】

2021年8月29日 17時11分

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智弁学園を破って21年ぶり3回目の優勝を決め、歓喜の智弁和歌山ナイン

智弁学園を破って21年ぶり3回目の優勝を決め、歓喜の智弁和歌山ナイン

◇29日 全国高校野球選手権大会決勝 智弁和歌山9―2智弁学園(甲子園)
 智弁和歌山が“智弁対決”を制し、2000年以来21年ぶり3度目の優勝を決めた。試合終了の瞬間、例年ならナインがマウンドに集まって歓喜の輪を作るが、智弁和歌山ナインは淡々と整列に向かう異例の幕切れとなった。
 9回2死、智弁和歌山の中西が代打・足立を空振り三振に仕留めた。智弁和歌山ナインは、大はしゃぎすることなく静かにホームベースの前に整列した。「相手のこともありますし、礼に始まり礼に終わってから全員で喜ぼうと決めていました」と宮坂厚希主将(3年)。兄弟校の決勝らしいフィナーレだった。
 開始のサイレンと同時に攻めた。先頭の宮坂が初球を中越え二塁打。智弁学園の先発・西村王雅投手(3年)の立ち上がりに一気に5安打を浴びせて4点を奪い、強力打線で大一番を支配した。市和歌山のドラフト上位候補右腕、小園健太投手も和歌山大会で打ち崩した打線は甲子園でも全4試合で2桁安打。阪神、巨人などでプレーした中谷仁監督(42)は「小園に比べたら何とかなるんじゃないかという気持ちで一戦一戦戦えた」と振り返った。
 元プロのタクトがさえたのは4回の継投。無死一、二塁で投入した連投のエース中西聖輝投手(3年)が後続を断った。高嶋前監督も「プロでの経験というか、スパっと代えたのが大きかった」とうなる決断だった。
 9回2死から失点した初戦の高松商戦後に指揮官から叱られた中西は「チームを勝たせることがエースの仕事と再認識した」。昨冬に指導を受けた、シアトル・マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさんに「ちゃんとできましたよと伝えたい」と喜んだ。
 2013年に始まった学生野球資格回復の研修制度を受けた元プロ監督では初の甲子園制覇。中谷監督は、24年前に主将として自身が手にした深紅の大優勝旗を宮坂主将が受け取る姿を目にすると、「めちゃくちゃ、うれしかった。選手たちが努力してきた結果です」とねぎらった。「智弁ファミリーの夢のような時間」から朱赤のユニホームの新時代がまた始まった。

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