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活動休止でも大事なのは「地味できついプレーを何度でも繰り返すこと」連覇へ静かに牙研ぐ早大ラグビー

2020年4月9日 00時40分

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連覇に向け、インターバル走と体幹強化など地味なトレーニングに打ち込む丸尾(右から2人目)ら早大の選手たち=3月22日、東京都杉並区の早大グラウンドで

連覇に向け、インターバル走と体幹強化など地味なトレーニングに打ち込む丸尾(右から2人目)ら早大の選手たち=3月22日、東京都杉並区の早大グラウンドで

  • 連覇に向け、インターバル走と体幹強化など地味なトレーニングに打ち込む丸尾(右から2人目)ら早大の選手たち=3月22日、東京都杉並区の早大グラウンドで
  • 連覇に向け、インターバル走や体幹強化など地味なトレーニングに打ち込む丸尾(下)ら早大の選手たち
  • 連覇を目指す丸尾新主将
  • 新人練習で総合力をアピールした伊藤(右)
 新型コロナウイルス禍は例外なく大学ラグビー界も直撃。春季大会は中止が決定し、各大学も活動を休止せざるを得ないなど、長く、つらい時間を過ごしている。
 ただ、いつかはコロナ禍も収まり、心置きなくグラウンドを走り回り、楕円(だえん)球を追い掛ける日はやってくる。そう信じ、選手たちは自主練などでコンディションを維持、“開幕”を待ちわびる。
 今回は昨冬の大学選手権決勝を戦い、雌雄を決した対抗戦グループの両雄、早大と明大にスポットを当て、新シーズンに臨む気構えなどを聞いた。9、10日付の2日連続でお届けする(取材は3月下旬、まだ両校とも活動を休止する前に話を聞いている)。(取材&構成・大友信彦)

◇丸尾崇真新主将インタビュー

 「今はまだプレシーズンですが、決勝で勝つことを意識させてます。春シーズンだろうと夏合宿だろうと全て同じ。今、このプレーは、大学選手権の決勝で勝てるレベルにあるのか?それを常に意識して、こだわりを持って1年間を過ごしていきたい」
 昨季、大学選手権で11季ぶりの優勝を飾った早大のナンバー8で新主将、丸尾崇真(4年・早実)の口をまず突いて出てきたのは熱い言葉だった。

決勝は勝ったけど、内容では勝てていなかった

 大学選手権最多優勝を誇る名門の復活。だが、新主将の言葉からはすぐに危機感がにじみ出た。
 「決勝で僕たちは勝ったけど、内容では勝てていなかった。『勝っちゃった』と言ったら語弊があるけれど、倒れた後で起き上がる速さとか、ディフェンスのセットの速さとか、僕たちが大事にしていた部分では全然勝てていなかった」
 それでも勝てた要因は昨季4年生だったSH斎藤、CTB中野(ともに現サントリー)、SO岸岡(同クボタ)という超大学級スター選手たちの存在。だが、今季は、彼らがごっそり抜けた中で戦わなければならない。
 「4年のシーズンが難しい年になることは入学したときから分かっていました。僕らの学年にすごい選手はいない。普通にやったら絶対に勝てない。『じゃあどうするか』といったら、誰にでもできることを、どこよりも精度を高く、繰り返しやり続けること。それを高めるために毎日の練習がある」

人におとなしくついていけるタイプじゃない(笑)

 丸尾は「僕自身、主将をやりたいと思っていました」と言い切る。
 「正直、人におとなしくついていけるタイプじゃない(笑)。熱くなりやすいし、言いたいことは言う方ですから」
 母校・早実高でも主将を務め、そのときは「自分で全部やりました」。練習メニューを考え、相手を分析し、下級生にアドバイスし…。
 「高校のときは何から何まで全部自分でやろうとしていました。その方が早いし、できちゃうし。でも、それだとチーム全体の成長にはつながらないし、自分一人で考えたことは完璧じゃない。今回は僕が考えたことは周りからどう見えるかを聞いて、一番いい答えを見つけていこうと思っています」
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春季大会が中止。シーズンのカレンダーも不透明な状況だが「それは気になりません。むしろ、いい時間をもらえたと思っています。試合が入ってくると、試合に向けた実戦練習がどうしても入ってくるけれど、大事なのは地味できついプレーを何度でも正確に繰り返すこと。毎日『そのプレーは決勝で通用するのか?』『昨日より成長したか?』ということを自分たちに問い掛けていきたい」
 現在は活動休止中。全体練習の再開時期は未定だが、グラウンドを離れて個人で取り組めることもある。連覇を目指す赤黒軍団は、シーズンに向け、静かに牙を研ぐ。
 ▼丸尾崇真(まるお・たかまさ) 1999(平成11)年1月8日生まれ、東京都出身の21歳。183センチ、100キロ、ナンバー8。文化構想学部4年。小1のとき川崎RSでラグビーを始め、早実中・高を経て早大へ。1年ではロックで対抗戦出場、2年でナンバー8の定位置獲得。2019年にU20(20歳以下)日本代表。
 ◆早大の新戦力 早大は3月末に38人の仮入部生を迎えて新人練習を実施。注目の存在は昨季の高校ラグビーで桐蔭学園(神奈川)を3冠に導いた主将兼司令塔のSO伊藤大祐。パス、キックなどの技術面に加え、小学生のときに柔道で鍛えた下半身の強さが魅力。新人練習でも1500メートル走で最速タイムを出すなど万能ぶりをアピールした。昨季まで4年間にわたって早大を支えた斎藤―岸岡が抜けたHBは、SH小西泰聖(新2年)と伊藤の桐蔭ペアが担いそうだ。

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