本文へ移動

ルーキー三振王の失敗から偉業へ…通算1000四球の中日・福留 4年目に知った四球の価値「首位打者に絶対必要」

2021年8月28日 10時43分

このエントリーをはてなブックマークに追加
1回裏無死一、三塁、中日・福留が四球を選ぶ。投手山口=27日

1回裏無死一、三塁、中日・福留が四球を選ぶ。投手山口=27日

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って ◇27日 中日4―1巨人(バンテリンドームナゴヤ)
 3ボールからの高めへのスライダーを早々に見極めた福留が、静かにバットを置いて一塁へ歩く。1回、無死一、三塁からの四球が通算1000個目だった。
 「長くやっていると、こういうこともあると思います。良かったです」
 史上16人目。同じ「1000」でも得点は44人、打点は46人だから希少価値では群を抜く。ちなみに「トリプル1000」の達成者は、福留を含めて12人しかいない。選球眼プラス投手を恐れさせる威圧感。その原点を、彼は「ルーキーのときの失敗」だと言った。
 「プロに入って『これは打てない』とは思わなかったけど、三振をする。悔しい…。だから対戦を重ねていく投手の軌道を覚えたんです。こう見えれば低めのボール、ここに見えたときはストライクだから振る…」
 1999年の121三振は、佐藤輝(阪神)に破られるまで、新人最多記録だった。失敗から得る教訓こそが、偉業へのスタートだったのだ。
 福留が「四球の価値」を身をもって知ったのは、その3年後だ。松井秀喜(当時巨人)の日本ラストイヤーでもある2002年。三冠王に突き進むゴジラを、9月15日に5安打した福留が猛追した。翌16日からついに打率を抜いた10月3日までの14試合で、50打数16安打。そして11もの四球を選んでいる。重圧に負けずにバットを振ったが、欲望も抑えてバットを止めたことが、首位打者を引き寄せたのだ。
 「3打数1安打でいいから、1四球を…。あのころは1日1個、1日1個と思って試合に臨んでいました。首位打者を取るのに、絶対に必要なのが四球でしょうね」
 打撃は7割失敗する。しかし10打数3安打を1つの四球が9打数3安打にできる。実は四球は打率を上げられる。2回にも2球で追い込まれながら、8球粘って1001四球。二塁打と四球は、福留を象徴する数字だと思う。

関連キーワード

おすすめ情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ