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八角理事長土俵上で感極まり10秒沈黙…「100年先も愛される国技大相撲を目指す」歴史に残る無観客場所終え感謝の言葉

2020年3月22日 20時40分

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あいさつする日本相撲協会・八角理事長

あいさつする日本相撲協会・八角理事長

◇大相撲春場所千秋楽(22日・エディオンアリーナ大阪)

 八角理事長が土俵の上で感極まった。十両後半が恒例となっている千秋楽の協会あいさつは、表彰式前に全幕内力士を土俵下に整列させて行う異例の形。「千秋楽にあたり、謹んでごあいさつ申し上げます。本日…」。万感の思いが込み上げてきた。目が潤む。10秒の沈黙後「千秋楽を迎えることができましたことは…」と感謝の言葉を続けた。
 毎年、あふれんばかりの人でにぎわうエディオンアリーナ大阪の正面玄関は15日間、固く閉ざされたままだった。力士のしこ名が書かれたのぼりもなかった。朝、就寝前と一日2度の検温を義務付けられた力士は公共交通機関を使用せず、タクシーなどで裏口から入館。土俵上の力士の吐く息、ぶつかり合う音、うなり声が静けさの中に響く異例の場所だった。
 「この3月場所を開催するにあたっては、一つの信念がありました。元来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われて参りました。力士の体は健康な体の象徴とされ、四股を踏み、相撲を取る、その所作はおよそ1500年前から先人によって脈々と受け継がれて参りました」
 協会員の全員が徹底したコロナウイルス感染予防に努め、不要不急の外出を避け、体調維持ができたために休場者も少なかった。37度5分以上の熱が2日続けば休場、1人でも感染者が出た場合は中止。極限状態の中でも親方衆、約650人の力士、行司、床山、呼び出しらから1人も感染者を出すことなく終えたことは、何かに守られている感じすらあった。
 「今場所は過酷な状況下の中、みなさまのご声援を心で感じながら立派に土俵をつとめ上げてくれました。全力士、そして全協会員を誇りに思います。われわれは、これからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技大相撲を目指して参ります」
 神事である大相撲の規律、目に見えない力を世界に知らしめた、歴史に残る場所となった。

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