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A代表と五輪代表を融合、森保監督のマネジメント能力は高く評価されるべき…五輪4強はW杯4強へかならず生きる【月刊ラモス】

2021年8月28日 06時00分

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早い段階で堂安と久保建を見切っても…


 決勝進出の夢を絶たれたスペイン戦も、圧倒的にボールを支配されるのは予想されたことで、それでもしのいで延長戦に突入。ここで森保監督は堂安と久保建を下げ、三好と前田を同時投入した。延長後半6分、途中から2列目に上がった中山が左サイドからクロスを入れ、前田が飛び込んだ。わずかにジャンプのタイミングが早く、ヘディングシュートは浮いた。入っていれば、銀メダル以上が確定した1発だ。
 ここに記した決定機はいずれもゴールエリア内でのシュート。5メートル先のゴールを確実に射抜くことができなかった。それも3度。サッカーの神様がそっぽを向いてしまったとしても当然だ。すべては「たら」「れば」の話だが、あまりにもったいないではないか。森保監督の打った手は間違っていない。
 ただ、老婆心ながらアドバイスさせてもらうなら、もっと早い段階で堂安と久保建を見切ってもよかったのではないか。後半30分の段階で2人とも消えていた。日本には先手必勝という言葉がある。私なら先に仕掛けて主導権を握る。結果はともあれ、悔いは残らない。
 改善点も見えてきた。相手が日本の長所を消しにきたとき、どう対応するのか。選手もベンチも、駆け引きが必要となる。試合の中でどう解決策を見つけ出すか。時には大胆なシステム変更も必要だろう。
 6試合も戦ってCK、FKからの得点がゼロ(堂安がPKで1点)というのも課題だ。セットプレーは大きな得点源。特に今大会は吉田、冨安、板倉、中山とヘディングが強い選手が多くいたにもかかわらず、それに合わせるキッカーがいなかった。いろいろなパターンを研究し、徹底的に反復練習する。これはA代表でも言えることで、いろいろなバリエーションを用意しておけば、大きな武器になる。
 板倉、中山、相馬、谷の台頭もあった。最後の最後で三笘の才能も開花した。あのスピードと独特のステップはA代表でも通用する。三笘、相馬は今回のメンバーから漏れたが、A代表の選手層は確実に厚くなり、新たな競争意識が芽生える。東京五輪の収穫と経験をいかにカタールW杯に結び付けるか。森保監督の手腕に、大いなる期待を抱いている。(元日本代表)
 ◆W杯カタール大会アジア最終予選 出場12カ国が6チームずつ2組に分かれ、ホームアンドアウェーで10試合を戦う。各組の首位と2位の計4チームは、W杯本大会への出場権を獲得。各組3位チームはアジアプレーオフで戦い、その勝者が大陸間プレーオフで勝てば出場権を得る。本大会は来年11月21日~12月18日。
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