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医療を補助する斬新グッズ 浜松市の文化芸大で作品展

2021年8月24日 05時00分 (8月24日 10時05分更新)
自閉症児の歯磨きをサポートするグッズを説明する日下部結女さん=浜松市中区の静岡文化芸術大で

自閉症児の歯磨きをサポートするグッズを説明する日下部結女さん=浜松市中区の静岡文化芸術大で

 保健、医療、福祉の課題解決のために、静岡文化芸術大と聖隷クリストファー大の学生が共同で研究に取り組んだ成果の展示が二十三日、浜松市中区の静岡文化芸大で始まった。医療などの現場とデザインという異なる専門分野から知恵を出し合い、斬新なアイデアが生まれた。九月一日まで。 (高橋雅人)

◆文化芸大生と聖隷クリストファー大生が共同研究

 聖隷クリストファー大リハビリテーション学部の2年生三十三人が実習で感じた課題を基に、静岡文化芸大デザイン学部の四年生と大学院生九人が解決につながるデザインを提案した。八グループが五カ月にわたって検討を重ねて、最終的な作品を完成させた。
 静岡文化芸大の日下部結女(ゆめ)さんらのグループは、目に見えないものへの不安から歯磨きを嫌がる自閉症児向けのサポートグッズを提案。センサーを搭載した歯ブラシで歯を磨くと、縫いぐるみの歯に映し出された汚れが取れていく仕組みで可視化を図った。
 会場にはほかにも、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもが食事を運ぶ練習をできる特殊なおぼんや、首の座りが弱い脊髄性筋萎縮症(SMA)の乳児を支える補助シートなどが並ぶ。認知症高齢者向けの安全なユニットバスルームの提案もある。
 同大の鎌田怜奈さんは「デザインで簡単に解決しようとすると医療では危険が伴う。聖隷の学生たちが病院の先生に話を聞いてくれて助かった」と感謝。渡瀬七虹(ななこ)さんは「現場のことは自分には分からなかったので、やりとりが大変だった」と振り返った。
 今回の提案は実用化を目指すものではないが、指導する同大の高山靖子教授は「企業の人が見て、興味を持ってくれたらありがたい」と期待を寄せる。新型コロナウイルスの感染拡大で予定していたセレモニーは中止し、聖隷クリストファー大の学生も来場は見送った。

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