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シカに絞り対策機器 越前海岸の水仙畑食害深刻  仁愛大研究室が実証実験

2021年8月21日 05時00分 (8月21日 11時51分更新)
獣害被害の軽減を目的に設置した機器について説明する安彦准教授=越前町血ケ平で

獣害被害の軽減を目的に設置した機器について説明する安彦准教授=越前町血ケ平で

 鳥獣害対策に取り組む仁愛大人間学部コミュニケーション学科の安彦智史准教授(35)の研究室は県と越前町と協力し二十日、シカによる食害が深刻な越前海岸の水仙畑で、シカをターゲットにした獣害対策機器の実証実験を開始した。
 対策機器は安彦准教授が開発した「MORIoT(モリオト)」。センサーが動物の動きを探知すると、複数の機器が連動し、シカの嫌がる高周波の音が二十〜三十秒ほど鳴る仕組み。シカは耳が良く、百メートル離れた場所からも音が聞こえるといい、寄せ付けなくなる効果が期待される。同町血ケ平の水仙畑に親機一台と子機七台を設置した。
 どんな音が、どういった動物に効果があるのかを、越前市奥宮谷地区で七カ月間検証。その結果、シカの近寄らなかった音を、今回の実証実験に採用した。機器は基板と中継機器、センサースピーカー、電源のバッテリーとソーラーパネルで構成し、機器をスマートフォンから操作できるのも特長の一つ。急な傾斜地にある水仙畑に行かなくても、バッテリーやセンサーが有効か、シカの嫌う音を再生する時間や音声調整などができる。
 安彦准教授は「シカの食害で困っているところへ普及していきたい」と意気込みを見せる。梨子ケ平地区で水仙を育てている滝本正美さん(64)は「一番困っているのがシカの被害。実証実験がうまくいってくれるとありがたい」と期待を寄せた。
  (清兼千鶴)

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