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若狭町・西塚古墳 周濠内に堰の遺構発見 5世紀後半 高い土木技術

2021年8月20日 05時00分 (8月20日 09時51分更新)

堰の遺構が発見された周濠。右奥は古墳の後円部=若狭町脇袋で


 国指定史跡・西塚古墳で発掘調査をしている若狭町は、古墳の周りを囲う周濠(しゅうごう)内に堰(せき)の遺構が発見されたと発表した。五世紀後半に古墳の築造過程で造られたとされ、材質は丸太木を利用。町歴史文化課の近藤匠学芸員は「当時の土木技術の高さがうかがえる」と説明する。
 西塚古墳は五世紀後半に築造したとされる全長七十四メートルの前方後円墳で、上中地域の脇袋古墳群の西側に位置する。大正時代に前方部が削られ、現在は後円部のみが残っている。

発掘調査で発見された丸太木を利用した堰の遺構=若狭町脇袋で

 
 堰の遺構は今年六〜八月上旬に行われた調査で、古墳前方部の周濠部を三メートルほど掘削した時に見つかった。周濠内には当時水がたまっていたとされるが、場所により高低差があり、流れる水を調節する機能を果たしていたと考えられる。周濠は地域の排水や水害を守るための役割もあったとの見方もある。
 堰の直径は六十センチほど。丸太木は横向きに設置され、周りは粘土状のもので覆われている。全国的にも珍しいとされる丸太木を利用した堰について、近藤学芸員は「古墳を築造する過程で高い技術力が導入されていたと分かる貴重な発見」と話す。
 町は西塚古墳の復元整備に向け、発掘調査を昨年度から実施。これまでに人物・馬形埴輪片や木製農具「すき」が出土された。 (栗田啓右)

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