パラ学校観戦、何のため? 10代も感染増加中、広がる疑問
2021年8月19日 05時00分 (8月19日 05時01分更新)
東京パラリンピックで、児童や生徒の学校連携観戦プログラムが行われることになり、批判を招いている。コロナ禍で無観客とするのに、子どもだけ区別して実施するのはなぜか。大会組織委員会は「教育的な効果」を強調するが、感染急拡大中も実施にこだわる姿勢に疑問が広がっている。 (榊原崇仁、佐藤直子)
「ワクチン未接種の子どもの命が守れるのか」「感染したらどう責任を取るのか」「緊急事態宣言の延長方針が一方で決まっているのに、このチグハグさは何だ!」。学校連携観戦プログラムの実施方針が確認された十六日、ネット上では疑問を呈する投稿が殺到した。
プログラムは、競技会場がある自治体などの小中高生が対象で、自治体や学校単位でチケットを購入し、児童生徒に観戦の機会を提供する。大会組織委の橋本聖子会長は「パラリンピアンの競技している姿は教育に値する」と生観戦の意義を訴える。
東京都の小池百合子知事も「人間のいろいろな挑戦はすごいものだと、子どもたちに見せたい」と語る。千葉県の熊谷俊人知事も「次世代を担う子どもたちが見ることは、共生社会の実現に大きく貢献する要素になる」と述べている。
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