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<敦賀連隊をたどって> (6)37年講座開き伝える糀谷さん

2021年8月17日 05時00分 (8月17日 08時23分更新)
「現代や未来に生かす知恵として歴史を見つめ直そう」と語る糀谷さん=敦賀市のプラザ万象で

「現代や未来に生かす知恵として歴史を見つめ直そう」と語る糀谷さん=敦賀市のプラザ万象で

 敦賀市で三十七年にわたって市民歴史講座を運営してきた人物がいる。気比史学会・会長の糀谷(こうじたに)好晃さん(80)。節目の年には必ず、戦争の歴史を振り返る講座を開催してきた。「私たちの世代は戦争の罪と平和の尊さを身をもって知っている。私たちもやがていなくなる。最も怖いのはその経験が伝わらないこと」と警鐘を鳴らす。
 「過去に学び、未来に期待し、今日に生きる」。長年の活動で合言葉にしてきたのがこの言葉だった。日中戦争に従軍した経験があり、講座仲間で盟友だった故・橋本一郎さんとともに考えた言葉だ。「歴史を学ぶのは、単に知識としてでなく、現代や未来に生かす知恵として学ぶべきだ」。そんな信念がある。
 五歳のころ、台湾で終戦を迎えた。家族とともに引き揚げ、滋賀県内の旧兵舎でしばらく暮らした。毎日の生活に苦労する両親の姿を見て育ってきた。貧しかったが「恨んだりはできなかった。親も一生懸命だったから」。その後ろ姿を見ながら、戦争は罪悪だと感じてきた。
 二十三歳で敦賀市に整骨院を開業した。大学の史学科に行きたいと父親に頼んだが、生活に困るだろうと許されなかった。それでも歴史への興味は募った。三十七歳...

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