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<東京再挑戦>どうなる?サッカー森保兼任監督?

2020年3月29日 02時00分

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U―23アジア選手権に臨む日本代表のメンバーを発表する森保監督

U―23アジア選手権に臨む日本代表のメンバーを発表する森保監督

 東京五輪の延期が決まり、サッカー男子では森保一監督(51)の「兼任問題」が浮上している。A代表が臨むW杯カタール大会アジア最終予選と五輪世代の強化日程の重複によって、両チームの指揮を兼務することがより難しくなるためで、五輪延期によって持ち上がった想定外の難題に頭を悩ませることになりそうだ。 (松岡祐司)
 2017年10月に五輪代表の指揮を託された森保監督は、翌18年7月にはA代表の監督に就任。00年シドニー五輪8強、02年W杯日韓大会で初の決勝トーナメント進出と結果を残したフィリップ・トルシエ以来となる兼任監督は「若い選手を強化することがA代表を強くすることにつながる」として、東京五輪世代をA代表の「ラージグループ」と位置付け、チームコンセプトを共有する形で強化を図ってきた。
 森保監督も若手をためらうことなく登用する姿勢は一貫しており、五輪世代の堂安(PSV)、冨安(ボローニャ)の力量を見抜いていち早くA代表の主軸に抜てき。板倉(フローニンゲン)、久保建(マジョルカ)もW杯予選を戦うA代表の常連となった。兼任監督ならではの強化スキームだった。
 昨年6月の南米選手権(ブラジル)にあえて五輪世代を軸にしたチームで臨み、ガチンコの強豪国を相手に奮戦した。昨冬にはW杯アジア2次予選や国際親善試合、五輪代表の強化試合、E-1東アジア選手権などわずか1カ月半で4、5チームを編成して戦った。若手は経験を糧に成長を遂げ、選手層は厚みを増した。
 日本サッカー協会の田嶋会長は「普通だったら、A代表と五輪代表で選手の取り合いになったりするが、兼任監督の森保だからこそ、しっかりとチームを編成して、それぞれ戦うことができた」と高く評価。自らの兼任について、森保監督は「体は1つしかないので同時に2つのチームを見ることはできないが、メリットしかない」と言う。
   ◇   ◇
 五輪世代の海外進出が著しく、欧州組は少なくとも11人に上る。必然的に、所属クラブから選手を供出してもらいやすい国際Aマッチデーに五輪代表の強化日程を充ててきた。
 だが、9月からW杯アジア2次予選が再開されれば、最速で11月から最重要のW杯アジア最終予選が始まる。同2次予選であれば、完全な格下国が相手だったため、その裏で堂安、久保建らA代表の実力者を五輪代表に招集することが可能だったが、同最終予選でライバルの韓国やオーストラリア、アジア王者のカタールとしのぎを削り、W杯出場権を争いながら、同時期に2つの最強チームを編成して指揮、強化するのは困難を極める。
 森保監督は3月17日、千葉市の新拠点「JFA夢フィールド」を視察した際、東京五輪が延期された場合の兼任体制の見通しに関して「すべて協会の決定に従う」とした上で、「東京五輪に関わりたいという気持ちは持っているが、1人のプロの指導者、監督としてスキルアップすることを常に考えながら、サッカーに携わっていくということを考えていきたい」と慎重に語った。
 今夏の五輪後、森保監督がW杯最終予選を戦うA代表に専念するという当初のプランは見直しを余儀なくされた。兼任解除となれば、森保監督の右腕でもある横内昭展コーチ(52)が五輪代表を指揮するのが最有力となる。東京五輪の延期に伴い、降って湧いた兼任問題。日本サッカー協会の関係者は「技術委員会で議論する大きなテーマになるだろう」と話している。

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