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コロナ危機脱出へ“単身生活”田嶋幸三会長の決意「一番下から日本サッカー界を支える」本紙インタビュー

2020年4月16日 21時21分

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田嶋会長

田嶋会長

 新型コロナウイルス感染から復帰した日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(62)が16日、本紙のインタビューにオンラインで応じた。ピラミッドの頂点ではなく、「一番下から日本サッカー界を支える」という気概と取り組み、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やW杯アジア予選の開催可否、医療従事者らへの感謝と支援の思いなどを語った。
 -新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本サッカー界は大きな打撃を受けている。どんよりとした不安、先の見えない危機感は地方の草の根にまで広がっている。
 「Jリーグ、Jクラブ、各種連盟やリーグ、街クラブなど日本サッカー界全体のダメージとなっている。例えば、街クラブでは2、3カ月も活動できなければお金が入ってこないので、たちまち『どうしよう』ということになる。そこで働いているコーチが職を失うことにもなってしまう。そういう人たちをどう支えていくか。すぐにプロジェクトを立ち上げた」
 -登録料の免除、最低1年間の協会納付金(プロ・アマ問わず、入場料収入の3%)の凍結をすでに決定。スピード感を持って、直接的な支援にも乗り出す方針という。
 「何段階も踏んでいくような手続きがあっては間に合わない。明日、明後日、コーチに給料を支払わないと、そのコーチは困るかもしれない。JFAに窓口を作って直接やることを第一に考えている。こういうときこそ、JFAが街クラブ、Jクラブ、Jリーグ、なでしこリーグなど、日本サッカーの全てを支えていくためにやっていく」
 -ACL、W杯予選は開催が延期され、再開の見通しはまるで立っていない。
 「ACLを11月までにやろうとすると、全ての試合日程が詰まってしまう。今までと同じようにすれば無理があるのは当然であって、シーズン制を(秋春制に)変えることも含めて考慮してほしいとアジアサッカー連盟(AFC)に提案した。W杯予選は9月、10月(の再開)を考えているが、できるかどうかはまだ分からない。国際サッカー連盟、AFCは『来年にした方がいい』と言っている。国をまたいだ移動は新型コロナに対してふさわしいことではないので、(無観客であっても)試合自体が問題になってくる。国と国の行き来を減らすことが重要だと思っている」
 -A代表、五輪代表、なでしこジャパンは前例のない強化の空白期間に入っているが…。
 「今はスポーツ選手である前に、一市民としてこのウイルスに立ち向かって勝たなければいけない。何か武器を持って戦うことができる相手ではないので、われわれは自粛すること、与えられた環境でできることをやって、パフォーマンスを落とさないようにする。みんながやれるような環境になったら、すぐにでもいいパフォーマンスを見せ、自粛していた方に素晴らしいストレス発散の場を与えられるようにしなければいけない」
 -新型コロナに感染したからこそ、医療従事者への感謝、支援への思いはやはり誰よりも強い。
 「目に見えないウイルスと戦っている医療従事者や流通の仕事に携わっているドライバーさんたちを、今度はわれわれスポーツ界が応援するときだと思っている。吉田麻也(サンプドリア)や日本代表のみんなが医療従事者を激励しようと拍手のビデオを送ってくれた。こういうムーブメントをスポーツ界から起こしていかなければいけない。素晴らしい選手たちが日本代表にいる。Jリーグにいる。選手を育ててくださった方がいる。本当に感謝以外のなにものでもない」
 ○…2日に退院して2週間が経過。田嶋会長は「仕事にも完全に復帰して、みんなと同じようにやっている。なまっている感じはするが、体は元気」と復調傾向にある様子。感染リスクを排除するため、今も家族とは別の場所で単身生活を送っているといい「陰性が出た後、陽性になる人がいるなんてことも言われているので、あと2週間くらいはゆっくりしていようと思う」と話した。

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