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部活再開は6月…インターハイ中止が3年生の進路直撃「心情を考えるとつらい」伝統校・四中工のいま

2020年5月20日 12時31分

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四日市中央工の伊室監督=1月5日、駒沢陸上競技場で

四日市中央工の伊室監督=1月5日、駒沢陸上競技場で

四日市中央工サッカー部 伊室陽介監督に聞く

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、夏の全国高校総体(インターハイ)の中止が史上初めて決まった。高校サッカーは冬の全国選手権の舞台が残されているが、春から夏にかけての活動休止や公式戦中止は3年生の進路などに影響を及ぼすと懸念されている。三重県だけではなく全国屈指の伝統校として知られている四日市中央工を率いる伊室陽介監督(47)が電話取材に応じ、現状を語った。
  昨冬の選手権8強で伝統校復活を印象づけた四日市中央工。その布石はインターハイ初戦・尚志戦(福島)で喫した0―5の大敗だった。「変わらないとダメだと感じた夏の経験は大きかった」と伊室監督。しかし、チームの成長のきっかけとなった舞台は今年は、コロナ禍に飲まれた。
 感染の拡大を受け、4月上旬の数日を除き、3月2日から活動を休止。緊急事態宣言の解除を受けて18日から分散登校が始まったが、部活は通常授業となる6月からになる見込みだ。多くのプロを輩出している同校は下宿や早朝の電車を使って通学する生徒もおり、指揮官は「サッカーをしに来てくれる子がほとんどなので、心情を考えるとつらい」と話す。
 前例のない事態で、最も懸念されることが、3年生の進路だ。今年のチームにも、就職志望の生徒のほか、プロ入りや強豪大学への進学を目指す生徒がいる。しかし、公式戦が延期されたことでアピールの機会は少なくなった。さらに、練習参加などの受け入れ先も活動を休止している。電話での進路面談では、不安の声も聞かれたという。
 例年、同校では選手権メンバー以外の3年生は秋で引退していた。しかし、今年は各大会の延期を受けて冬ごろまで延ばす方針だ。自宅待機中には、J2東京Vが配信するトレーニング動画やコラムなどを選手と共有。心身の準備を進める。
 日本代表FW浅野拓磨(25)=パルチザン=らを擁して準優勝した2011年度選手権などで逆転劇を演じた。同校には、諦めない心を表す「四中工魂」という言葉がある。「再開を信じて『気持ちを切らさずにやろう』という意味では通じる部分がある」と伊室監督。明けない夜はないとみなが信じている。

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