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「疲れたなんて言っていられない」太平洋またいで2週連続プレーオフの松山英樹に感じた強さ【武川玲子コラム】

2021年8月11日 06時00分

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松山英樹(AP)

松山英樹(AP)

 松山英樹が東京五輪に続き、2週連続でプレーオフを戦った。7人で銅メダルを争った東京五輪。今回の世界選手権シリーズ・セントジュード招待(米テネシー州)も3人によるプレーオフに敗れたが、最終日の追い上げは圧巻だった。
 首位と9打差からのスタート。4日間で初めて風が吹き、タフなコンディションとなった。その中でショット、パットがともにさえ、この日ベストスコアの63をマークした。それでもよもや上位陣がこんなにも崩れるとは誰も予想しなかった。ホールアウト直後、「トップに並んだ」と聞かされた松山自身もプレーオフになるとは思っていなかった。最終的に松山のパットが惜しくも決まらず、アブラハム・アンセル(メキシコ)に優勝を譲った。
 灼熱(しゃくねつ)の五輪を戦った後、米ツアーのチャーター機でテネシー州メンフィスに移動した。金メダルのザンダー・シャウフェレ(米国)、韓国勢の金施佑(キム・シウ)ら五輪出場選手の一部は、その疲れからか成績は低迷した。
 松山も開催国代表として大役を果たし、肉体的にも精神的にも疲弊していたに違いない。初日、2日目と出遅れた。それでも毎日ラウンド後は「試行錯誤しすぎて、分からない」と疲労回復よりもショット、パットの調整に余念がなかった。そのかいがあって3日目にショットが復調し、最終日はパットもさえた。
 松山の強さの一つはこの粘り強さにある。とにかく自分の納得するショット、パットが打てるまで諦めない。ミスショットをして怒りをあらわにしても、そのラウンドを途中で投げることはない。
 「いいプレーをすれば何が起こるか分からないというのはあると思った」。松山自身も再認識した。
 これから最終戦のツアー選手権(9月2日開幕)に向けて連戦が続く。「疲れたなんて言っていられない」。そう話す姿にますます強くなる予感が漂う。(全米ゴルフ記者協会会員)
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