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海辺の砂、カキ殻など混ぜ 工房・食器、土産物製品化へ

2021年8月10日 05時00分 (8月10日 11時10分更新)
小浜産の原材料で透き通った緑に発色したガラス作品と竹田さん=小浜市で

小浜産の原材料で透き通った緑に発色したガラス作品と竹田さん=小浜市で

小浜産緑のガラス製品


 海辺の砂やカキの殻、小浜よっぱらいサバの骨−。小浜市福谷にガラス工房「KEiS庵(けいずあん)」を構える竹田恵子さん(49)が、小浜産の原材料で作るガラス製品の試作品を完成させた。苦労した発色は、砂の配合など試行錯誤と実験を重ね、小浜の海を思わせる透き通った緑色にたどり着いた。安定生産に向けて製造ノウハウを蓄積。民宿などで使用する食器や土産物として、来年一月からの製品化を目指している。 (鈴村隆一)
 廃棄瓶の再利用など環境に優しい創作を進める中で、他産地と差別化を図る小浜らしいガラスを模索していた。山積みになった地元名産のカキの殻を見て活用を思い付き、二〇一九年秋から小浜産原材料によるガラス作りに着手した。
 ガラスの主な成分は珪砂(けいしゃ)と石灰で、高温に溶かして混ぜ合わせる。珪砂は河口など市内二カ所で集めた砂を使用。石灰はカキ殻とよっぱらいサバの骨を生産者や民宿から提供してもらい、洗浄してから焼いて粉状にしたものを使う。
 小浜の砂は鉄分が多く、ガラスは茶色くなりがち。原材料をどういう配合にすれば溶け残りなく思い描いた色に仕上がるのか、何パターンもの実験を繰り返した。約百個の試作を経て今夏、緑がかった小浜の海を想起させるような納得いく色に仕上がった。
 大小の皿など食器のほか、風鈴なども試しに制作。凹凸をつけて成形した皿では、海面の揺らめきを表現した。シカの骨を使った白い模様付けにも挑んでおり、割れないよう強度を高めるなど、製品化へ品質の向上を進めていく。作品は「OBAMAブルー」として売り出し、市内外の飲食店など広く取り扱ってもらう考え。
 七月二十六日には、よっぱらいサバの骨を提供する市内の民宿で、実際にサバの刺し身を盛り付けるなど、出来栄えを確かめた。竹田さんは「ただの器ではなく、環境について考えてもらえるようなストーリーのある作品。いい色ができたので、安定して作れるように研究を重ねていきたい」とアピールした。

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