東京五輪は成功だったか…まだコロナには打ち勝ったとは言えないが、人と人の絆がこの舞台でつながったのではないか【記者コラム】
2021年8月8日 06時00分
「この五輪は成功だったと思うか」「開催前は多くの日本人が反対したが、今その意見は変わったと思うか」
野球の決勝開始前、球場記者席までの道案内をしたノルウェー人女性記者に、「取材をしたい」と質問を投げかけられた。満足のいく答えは出せなかったし、私の英語力の限界も知った。それはさておき、パンデミック(世界的大流行)で世界は分断されたが、人と人の絆がこの舞台でつながったのでは、と思うシーンはいくつもあった。
バドミントン女子ダブルスの優勝候補だった福島由紀、広田彩花組は、広田が右膝前十字靱帯(じんたい)を損傷する大けがを負いながら試合に出た。懸命にシャトルを追う姿に、対戦相手の中国ペアは試合後、2人駆け寄って抱き締めた。
バスケットボール男子は日本の最終戦、1次リーグ敗退が決まって男泣きする主将の渡辺雄太に、相手のアルゼンチン選手たちがハグ。バレーボール男子でも、準々決勝敗退が決まった日本のエース石川祐希の肩をブラジル選手が抱いた。
3密回避、接触回避が呼び掛けられて久しいが、この大会は気持ちのこもった接触が数多く発生した。人生を懸けてたどり着いた舞台で、全力をぶつけたからこそ、勝っても負けても互いを認め、たたえ合う。
コロナに打ち勝ったとは到底言えない。けれども人と人との絆が希薄になったこの世界で、スポーツの持つ意義を示せたのではないかと思う。(平野梓)
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