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屈辱の“途中棄権”も無傷でオムニアムに向かう梶原悠未、ケイリンの歴史を切り開いた小林優香【東京五輪自転車トラック】

2021年8月7日 10時10分

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女子マディソン決勝 走りながらタッチを交わし力走する梶原悠未(中央左)と中村妃智

女子マディソン決勝 走りながらタッチを交わし力走する梶原悠未(中央左)と中村妃智

  • 女子マディソン決勝 走りながらタッチを交わし力走する梶原悠未(中央左)と中村妃智
  • 女子マディソン決勝 途中棄権し引き揚げる梶原悠未(左)と中村妃智
  • 女子スプリント2回戦敗者復活戦 ROC選手と競り合い力走する小林優香(右)
◇6日 東京五輪 自転車女子(静岡・伊豆ベロドローム)
 6日もメダルには遠くおよばない1日となった。女子マディソンの梶原悠未(24)=筑波大大学院、中村妃智(28)=JPF=は途中棄権で13位に終わった。1位は英国、2位はデンマーク、3位はROCだった。
 屈辱の途中棄権で終わった。レース中盤、トップから2周遅れたことで審判が競走から離れるよう指示。最後まで走り切ることすら許されなかった。
 「審判の合図に従ってレースから降りた。今までのレースで一番悪い結果。自分たちが想定していたよりペースが速くて前に出られなかったし、前に出るにしても体力を使って底をついてしまった。欧州と差をつけられてしまったと思った」と厳しい表情のままの中村。スピード、技術、国際大会の経験と、全ての面で劣っていることを露呈した。
 8日のオムニアムで金メダル獲得が期待される梶原も、世界との力差を思い知らされ、ショックを隠せない。マディソンは腕試しの種目とはいえ、この結果は受け入れがたい様子だった。「これがオリンピックなんだとすごく実感した。悔しい気持ちでいっぱいです。スタート直後からペースが速くて、1回目の交替も人数とテクニックとスピードが原因でうまくできなかった。そこからずっと厳しい展開が続いてしまって巻き返せなかった」と、言葉を途切れさせながら口にした。
 それでもオムニアムでメダル争いするであろう複数のライバルが落車しており、無傷で終えたことは大きい。「支えてくれた多くの方々に結果で恩返ししたい」と自らを奮い立たせるようにアピールした。
   ◇
 女子スプリントの小林優香(27)=日本競輪選手会=は2回戦の敗者復活戦で敗れて、7日の3回戦進出はならなかった。 
 最大の目標だった5日のケイリンは本来の力を出し切ることなく準々決勝で敗退。残されたスプリントについては「高い目標を持っていなかった」とブノワ短距離ヘッドコーチが口にしていたが、小林は意地を見せた。予選でたたき出した10秒711は昨年の世界選手権で自ら記録した10秒712を上回る日本新。2回戦敗者復活戦で敗退という結果ながら、3人で争った1回戦敗者復活戦を制してみせた。
 「昨日のケイリンの反省があったから2時間ぐらいしか寝てなかった。でも私にはもうひと種目が残っていると考えて、少しでも上に、少しでも長く勝ち残ろうと切り替えて走った」。
 厳しい練習に耐え、挫折も経験した5年間。ケイリンでメダル獲得という大目標は達成できなかった。「自分を信じ切れない時期があったけど、コーチだけは私を信じてくれたのでコーチにメダルをかけてあげることを描いていた。それができなくて申し訳ない」と話すと涙がこぼれた。
 日本の女子短距離のメダル獲得は後輩に託すことになるのだろう。しかし、小林は時代を切り開いた選手として名前を刻んだのは確かだ。
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