本文へ移動

穴水駅「ツバメの」子育てスポット 67個の巣を確認 県内で最多 

2021年8月5日 05時00分 (8月5日 10時11分更新)
軒下に密集して作られているツバメの巣=穴水町ののと鉄道穴水駅で

軒下に密集して作られているツバメの巣=穴水町ののと鉄道穴水駅で

  • 軒下に密集して作られているツバメの巣=穴水町ののと鉄道穴水駅で
  • ひなに餌を運ぶ親鳥=穴水町ののと鉄道穴水駅で

天敵からの身の守りやすさ 要因か

 のと鉄道穴水駅(穴水町)が、ツバメの人気子育てスポットになっている。同社総務部長で日本鳥類保護連盟県支部の田島義久さん(61)が調べたところ、七月中旬までに計六十七個の巣を確認。一つの施設としては県内でも最多だという。駅は人の出入りが多く、カラスやヘビなどの天敵から身を守りやすいことが要因の一つと田島さんは分析する。 (森本尚平)
 駅構内にある町物産館「四季彩々」前の軒下にはほぼ一メートル置きに巣が並ぶ。さながら「ツバメの団地」。ひっきりなしに親鳥が飛び交い、大きく口を開けたひなに餌を与える様子が身近で観察できる。
 田島さんによると、毎年駅には三月下旬ごろにやってきて巣を作る。現在は今年二回目の子育て中。物産館前の軒下のほか、バスの待合室や自転車置き場など駅周辺の至るところに巣が見られる。ただ今年は例年に比べても巣の数が多く、田島さんは「能登半島地震以降、住宅の建て替えや空き家も増えた。人の出入りがある駅は巣作りに適しているのではないか」と話す。
 駅周辺には川が流れており、餌が豊富で、ひなが巣立った後のねぐらとなるヨシ原などがあることも要因の一つに挙げる。ツバメにも縄張りがあり、通常巣と巣の間は一メートル以上離れているが、駅では柱や垂木が間にあるため巣が密集。なかなか見られない光景だという。
 一方、これだけ巣があるとふんの問題も。駅では、NPO法人「バードリサーチ」からふん受けのボードを譲り受け設置するなど対策も施す。ただ二〇一五年に物産館が開業してから年々巣は増加傾向にあり、田島さんは「来年さらにツバメが戻ってくることを考えると百個ほどの巣が作られ、過密になり、さすがに受け入れが難しい」と苦笑する。
 たくさんのツバメが子育てに励む姿は、駅を利用する人や観光客からも人気。駅員の見守りに感謝するはがきも届いたという。田島さんは「昔からツバメは幸運を運んでくれると言う。コロナ禍で物産館の売り上げも厳しい中、幸せを運んでくれたら」と願っている。

関連キーワード

PR情報

石川の新着

記事一覧