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緊急事態宣言見送り 知事「内容伴う形で」 病床、新規感染は指標超え 

2021年8月4日 05時00分 (8月4日 10時01分更新)

警戒レベルを引き上げ「特別警報」を発表する杉本知事=3日、県庁で


 新型コロナウイルスの警戒レベルについて県は三日、一段階引き上げの「特別警報」にとどめ、県独自の「緊急事態宣言」は見送った。指標三つのうち、病床占有率と直近一週間の新規感染者数で緊急事態を上回るが、対策の内容が伴わないためとみられる。=<1>面参照 (山本洋児)
 「国の『まん延防止等重点措置』適用をお願いする前段階で考える。病床逼迫(ひっぱく)度合いも考え、現状では特別警報」。杉本達治知事は同日の臨時会見で、県独自の緊急事態宣言を出さない理由をこう説明した。
 県独自の緊急事態宣言は、おおむね国のまん延防止レベルに相当する。杉本知事は七月二十八日、県独自の「緊急事態宣言直前」と発表した。感染拡大が続けば、飲食店への時短要請などに踏み切る考えを示していた。
 県独自の緊急事態宣言は四月と六月に出されている。宣言期間中、直近一週間の新規感染者は最大百四十四人、使用病床は百六十八床。ともに今回が上回り、報道陣からは宣言を出さない理由について質問が相次いだ。
 県は二日、福井市内の体育館に病床百床を追加し、若干の余裕が生まれた。感染経路は県外由来が多く「仮に緊急事態宣言で時短要請をしても感染抑止の効果はそれほど期待できない」(県幹部)という。
 現状で最も必要なのは、県境をまたぐ移動の制限。呼び掛けは「特別警報」でも可能だ。杉本知事は「今までの宣言内容はGoToを止めるくらい。内容を伴った形でやった方が良いと考える」と述べた。
 県によると、人口十万人当たりの一週間の新規感染者数は二日現在、茨城、福島、鳥取などで福井を上回るが、まん延防止の適用は申請されていない。

「自宅で」促し自身は外食

 杉本達治知事は三日、自身のツイッターで誕生日に外食すると投稿していたとして「県民に混乱を与えたことは申し訳ない」と謝罪した。ツイッターは七月三十一日に発信し、前日の記者会見で「今週末は可能な限り自宅で過ごす」よう県民に促していた。
 杉本知事は七月三十一日に五十九歳の誕生日を迎えた。ツイッターで「今夜はミシュラン 星のお店で家内とお誕生日会です」と投稿した。この日の会見では「家内と個室の店に行き、マスク会食をした。自宅の延長のつもりで、経済活性化の役に立てればと思い発信もした」と述べた。
 ただ前日の臨時会見では、県民に五輪観戦など自宅で過ごすよう求めたばかりだった。言動が一致せず「結果として混乱を与え、反省している。自らを律したい」と語った。 (山本洋児)

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