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医療ソーシャルワーカー 新型コロナ流行で葛藤

2021年8月3日 05時00分 (8月3日 05時01分更新)
 新型コロナウイルスの感染者増加に歯止めがかからない。各医療機関は受け入れ病床の確保に苦労しているが、実際に現場で調整役を担うのは「医療ソーシャルワーカー(MSW)」と呼ばれる社会福祉士たちだ。本来は患者の権利を守る福祉職だが、逼迫(ひっぱく)する病床に、可能な患者には退院を強く促す場合もある。板挟みに陥りやすい「コロナ禍のMSW」に迫った。 (木原育子)

病床確保 × 患者の権利擁護 板挟み

患者や医師、病院間の連携に追われるMSWの塩路さん=千葉県浦安市の順天堂大付属浦安病院で(本人提供)

 部屋のあちこちから着信音が響き、MSWが慌ただしく行き来する。医師と同じ白衣姿だが、聴診器もカルテも持っていない。
 手にしているのは業務用スマホ。「リハビリ転院と聞いています。何かご家族の希望はありますか」。七月中旬の順天堂大付属浦安病院(千葉県浦安市)の相談室。MSWの塩路直子さん(46)の声が響いた。
 MSWは療養中の患者や家族の社会的問題を解決するソーシャルワーカーだ。医療費が高額になった場合の相談や、退院後に介護サービスが必要になった際の制度説明など、医療と福祉をつなぐ存在でもある。
 例えば退院後に高齢者施設に入所する場合、一概に施設といっても要介護度や医療依存度などによって千差万別。患者...

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