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田中将大ですらいっぱいいっぱい…「絶対ゼロ」投手陣の責任感、逆に作用している【侍ジャパン・福留孝介観戦記】

2021年8月2日 23時29分

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4回表、同点に追いつかれ、汗をぬぐう田中将

4回表、同点に追いつかれ、汗をぬぐう田中将

◇2日 東京五輪 野球準々決勝 日本7―6米国(延長10回タイブレーク、横浜スタジアム)
 日本が延長10回タイブレークの末に米国をサヨナラ勝ちで撃破し、準決勝進出を果たした。1次リーグから無傷の3連勝で、土壇場での粘り強さも大舞台で見せつけた。アトランタで銀、アテネで銅に輝いた中日の福留孝介外野手(44)が苦しんだ試合中盤を振り返る。
  ◇  ◇  ◇
 シーズン中なら「1点は仕方ない」と割り切れる場面でも、国際大会では「絶対にゼロで」となってしまう。それが難しさであり、怖さ。田中がつかまった4回の3失点は、その積み重ねのようにも見えた。
 2死一、二塁から、9番のアレンに打たれた右翼線二塁打もそうだろう。3回には田中の逃げるスライダーに全くタイミングが合っておらず、3球すべて空振り三振。ところが、この場面ではカウントを悪くしてしまい、3ボール1ストライクからスプリットで空振り。ただ、この1球でフルカウントから投げにくくなったのではないか。同じスプリットが甘く入り、痛打を浴びた。
 少し心配だった4番の鈴木に本塁打が出て、打線は全体的に活気がある。一方で、投手陣は1回からいっぱい、いっぱいというか「打たれてはいけない」という責任感が、逆に作用しているようにも見えた。実績のある田中でもそうなのだから、他の投手が少し重い投球になるのは仕方ないかもしれない。
 僕が五輪前に活躍を期待していた青柳も、こうなると少し使いづらくなると思う。代わって、少し不安があった千賀が素晴らしい投球をした。これからも負けられない試合が続く。ベンチが状態の「いい選手」と「悪い選手」を見極め、大胆に戦いきるしかないと思う。(アトランタ大会銀、アテネ大会銅メダリスト)

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