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土性沙羅「パン屋でトレーが重くて持てない」リオ金メダル後は左肩痛との闘いだった【東京五輪レスリング】

2021年8月2日 20時22分

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米国のタミラマリアナ・ストックメンサに敗れた土性沙羅

米国のタミラマリアナ・ストックメンサに敗れた土性沙羅

◇2日 東京五輪 レスリング 女子フリースタイル68キロ級(幕張メッセ)
 2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストの土性沙羅(26)=東新住建=は1回戦で敗れたタミラマリアナ・ストックメンサ(米国)が決勝進出を決めたため、3日の敗者復活戦に回ることが決定。銅メダル獲得のチャンスが出てきた。
   ◇   ◇
 土性の五輪2連覇への夢は、世界女王ストックメンサの圧倒的な強さに砕かれた。「タックルを入らせないように意識していても、それでも取られた」。想定以上の高速タックルで守りを崩され、試合時間わずか2分余りでテクニカルフォール負け。「自分なりに一生懸命やってきた。負けたことが悔しい」と涙ぐんだ。
 リオ五輪で金メダルを獲得して以降の5年間は、脱臼癖があった左肩痛との闘いだった。手術に踏み切れないうちに、状態が悪化。診察した医師には「こんな肩でよくやっていたね」と驚かれた。2018年4月に手術を決断した。
 母の祐子さん(52)は手術後、土性が「もうダメかもしれない」と一度だけ弱音を吐いたことを覚えている。「パン屋でトレーが重くて持てない。『お母さん、落としそうやから持って』と。トレーも持てないのかと思った」。治療やリハビリのため、一時は4カ所もの病院や接骨院に通い詰めた。
 復帰後は恐怖心とも闘った。笹山秀雄・女子強化委員長(53)は以前のようにタックルに入れず苦しむ土性に、「どんどん行かなくていい。入ってきたらカウンターを取ればいい」と助言した。恐怖を受け入れ、新たなスタイルに活路を見いだしたが、勝利には結び付かなかった。
 ストックメンサが決勝に進んだことで、土性は敗者復活戦に回った。3位決定戦を含めて2勝すれば、銅メダルは確保できる。「ガムシャラに戦いたい」と土性。苦しんだ5年間を笑顔で振り返るためにも、メダルがほしい。
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