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【レスリング・栄和人評論】さすが世界王者!文田健一郎は得意技を研究されても試合をコントロールできる

2021年8月1日 22時23分

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決勝に進んだ文田健一郎(上)=AP

決勝に進んだ文田健一郎(上)=AP

◇1日 東京五輪 レスリング(幕張メッセ)
 男子グレコローマンスタイル60キロ級で、第1シードの文田健一郎(25)=ミキハウス=が決勝に、女子フリースタイル76キロ級の皆川博恵(33)=クリナップ=は3位決定戦に回った。
   ◇   ◇
 文田は苦しみながらもきっちり決勝まで進みました。今大会は第1シードということもあってかなり研究されており、得意の右差しができない展開が続きましたが、それでも勝ち切りました。1―1で終わった2回戦はラストポイントを取ったことで制する僅差の勝利でしたが、これは文田の投げを相手が非常に警戒して攻めてこなかった結果。負ける相手ではないので安心していました。準決勝で見せた相手の投げを防ぎながら得点を重ね、得意の反り投げを研究されてもローリングで得点を取るシーンはさすが世界王者です。
 文田は相手から研究されて自身の技がかからなくても、試合をコントロールできる力がある。スタミナ、パワーも兼ね備えている。相手に技をかけられない防御力にも自信があるのでしょう。決勝で対戦するキューバの選手も手ごわい相手で、常に前へ出ていく姿勢が必要。前に出ながら圧力をかけることで相手は疲弊し、技をかける展開も生まれてくる。これを忘れなければいい結果が出ると思います。
 皆川は準決勝で惜しい試合を落としました。1―1の同点に追い付き、試合を優位にした直後に回り込まれてタックルで失点。それまでの相手が正面からしかタックルしてこなかっただけに、横からのタックルについていけませんでした。同点にしてからある程度時間があれば対処できたでしょうが、同点とした直後の思いも寄らぬ攻撃。相手にとってはタイミングの良すぎるタックルでした。日本女子最重量級で初の決勝進出は逃しましたが、まだ銅メダルの可能性はある。1回戦で見せたように、フェイントをかけながら片足タックルで攻める姿勢を貫いてほしいです。
(至学館大レスリング部監督、愛知県スポーツアドバイザー)

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