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被災した高齢者ら支援 静岡JRATが熱海入り

2021年8月2日 05時00分 (8月2日 05時03分更新)
ホテルに避難する被災者に、リハビリの視点から支援するメンバーたち=熱海市内で(静岡JRAT提供)

ホテルに避難する被災者に、リハビリの視点から支援するメンバーたち=熱海市内で(静岡JRAT提供)

 県内のリハビリテーションの専門職による災害支援チーム「静岡JRAT」が、先月二十一日から今月一日まで、熱海市伊豆山(いずさん)で起きた土石流で被災し、宿泊施設で避難生活を続ける高齢者や体に不自由がある人たちを支援した。代表の浜松医科大リハビリテーション科の山内克哉・病院教授は「避難者が日常の状態に戻れるようにすることがわれわれの仕事。活動を通じ、災害後のリハビリ支援の大切さを示せたのではないか」と話す。 (細谷真里)
 山内さんらは、現場からの声を受け、先月中旬に避難所のホテルを視察した。すると、避難所生活となったことでほとんど出歩かなくなり、足腰や筋力が低下する高齢者が多く見られたという。「大規模災害が起こると、配慮が必要な人の生活に活発さがなくなり、災害関連死などにつながってしまう恐れがある。支援する必要があると感じた」
 静岡JRATは県医師会と県からの要請を受け、二十一日から支援を開始した。医師と作業療法士、理学療法士、言語聴覚士らが毎日約五人、代わる代わる現地入りし、現地の保健師などと一緒に避難所の施設を回り、診察をしながら現状や課題を把握。施設内でできる足腰のリハビリや体操の指導や、畳の部屋で起き上がるのがつらい人への段ボールベッドの手配、安全な入浴方法のアドバイスなどをした。つえや歩行器が必要な人には、介護保険を使って借りられるよう社会福祉士と連携した。
 熱海市によると、現在もホテル避難をしている人のうち、約四十人の要配慮者・要支援者がいる。静岡JRATは一日までに支援が必要な人をリストアップし、地域の医療機関や訪問リハビリ・デイケア施設などに役割を引き継いで活動を終えた。
 山内さんは「県や現地の方々の尽力のおかげで静岡JRATとして初めて現地での活動ができ、災害リハビリの意義をより広めるきっかけになったのではないか。今回の教訓を生かしていけたら」と話した。

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