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「お前も明治のエースで主将になれ。そしてプロへ来い」“柳さん”の言葉の先へ…侍Jで五輪勝ち投手 森下が歩む道

2021年8月1日 11時04分

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メキシコ戦に先発し、5イニング2失点と好投した森下

メキシコ戦に先発し、5イニング2失点と好投した森下

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【侍ジャパン編】 ◇31日 東京五輪 野球 1次リーグ第2戦 日本7-4メキシコ(横浜スタジアム)
「マサト」は、炎天下の横浜で侍ジャパンに大きな白星をもたらした。
 「高校、大学と(代表を)経験したけど、トップチームは初めて。全然違う緊張感がありました」
 先発の森下は5イニングを5安打、2失点。1回と突き放した直後の4回の失点を反省していたが、熱風と重圧を身にまとっての投球は、想像以上に過酷だったはずだ。
 一方、3歳上の「柳さん」は、バンテリンドームで後半戦に向けた試運転を終えた。2人が出会ったのは2015年。明大監督に命じられ、主将の坂本(現阪神)とともに次期主将として大分に向かった。どうしても入学してほしい逸材を口説くのが使命。それが森下だった。
 「会ったときに『こいつはプロに行く』というのはすぐにわかりました。僕が言ったのは明治に来れば必ず伸びる。自分もそうだったよということです」
 登板を見なくても、投手の直感で森下の能力はわかった。立場上、誘いはしたが、監督に内緒で伝えたことがある。「本当に行きたいんなら、高校からプロに進んでもいいんだよ」と。
 森下は進学を選んだ。主将と有望な1年生。合宿所では同部屋で過ごした。「本当に何も教えたことも、しかったこともない」という柳が、一つだけ注文をつけた。それが「おまえも明治のエースでキャプテンになれ。そしてプロ野球へ来い」。すべてはこの言葉通りになった。
 球宴で会い「頑張ってこいよ」と送り出した。森下は6年前と変わらぬあどけない笑顔でうなずいた。自国開催の五輪で、堂々たる勝ち投手。柳には「マサト」がいつもより大きく、まぶしく見えた。
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