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「私学4強」倒し甲子園へ 激しい「競争」が愛工大名電のエースを生んだ【高校野球愛知大会】

2021年7月31日 21時09分

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享栄-愛工大名電 6回裏愛工大名電1死三塁、左前打を放つ田村

享栄-愛工大名電 6回裏愛工大名電1死三塁、左前打を放つ田村

◇31日 第103回全国高校野球選手権愛知大会決勝 愛工大名電8―5享栄(岡崎市民)
 愛知決勝は愛工大名電が享栄に8―5で競り勝ち、3年ぶり13度目の夏の甲子園出場を決めた。5回に打者一巡の猛攻で6点を奪うと、守っては投手3人の継投で逃げ切った。享栄は26年ぶりの夏の甲子園切符にあと一歩及ばなかった。
     ◇
 ウイニングボールをつかんだ。9回2死。一塁を守っていた愛工大名電のエース、田村俊介(3年)へ打球が飛んだ。落ち着いてベースを踏む。そして一目散にマウンドへ駆けだした。準々決勝で東邦、準決勝で中京大中京を撃破。決勝で享栄を下し、「私学4強」のライバル3校を全て倒して、全国最多179チームの頂点に立った。
 「それは本当にうれしい。(準々決勝以降の)組み合わせが決まって、嫌という気持ちはなかった。やるなら全部倒そうと。愛知で一番練習している自信があるので」
 1回に先発・野崎が2失点。直後の攻撃は3人で終わり、ペースは享栄に傾きかけた。だが、1回終了後、雷雨で約1時間50分に渡って試合が中断。野崎の続投か、他の投手への継投を考えていた倉野光生監督(62)に、「3番・一塁」で出場していた田村が「行きます」と直訴した。
 「チームに落ち込んだ雰囲気があった。流れを持って来ようと思った」。最速145キロを誇る直球で押し、2回から4イニング無失点。狙い通りに流れを変え、4回の反撃の1点、さらに5回の一挙6得点のビッグイニングをマウンドから演出した。
 センバツ出場を狙った昨秋は県2回戦で敗退。大会後、倉野監督は「心を燃やせ!超競争心」をスローガンに掲げ、選手を徹底的に競争させた。1年夏からエースナンバーを背負った田村も今春は県大会で「5」、東海大会は「8」に変わり、今秋ドラフト候補の最速147キロ右腕である寺嶋や野崎と競り合った。「競争があったからこその優勝」と言い切る。
 明徳義塾中から内部進学せずに、愛工大名電に進学。「自分の実力を激戦・愛知で試したかった」がその理由だ。1年夏から5度目で、最後の挑戦だった夏。「1年生の時は遠い場所だと思った」という甲子園に、投打でプロ注目の左腕が初めて立つ。

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