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新型コロナ感染拡大で今秋ドラフトの影響必至…高校球界には12球団のスカウトが視察する機会が激減

2020年3月19日 18時48分

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センバツ大会が中止になった甲子園球場

センバツ大会が中止になった甲子園球場

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、アマチュア球界にも影を落としている。センバツ高校野球大会が中止となり、社会人野球の公式戦も軒並み中止。大学野球もリーグ戦の開幕を延期する地区が出てきた。そんな状況下で、あおりを受けているのがプロ野球のスカウト陣だ。選手の視察が思うように進まず、今秋のドラフト会議への影響も懸念される。
 本来ならセンバツが開幕するはずだった19日。中日の清水スカウトは、担当する東海地区の大学の紅白戦を視察した。「春先に組んでいた日程はほぼ全てなくなった。日程調整が大変で…」。中日は、全スカウトの当面の出張を自粛。難しい状況の中、12人のスカウトは各地区で粛々と仕事を続けている。
 大学や社会人は通常通りに活動しているチームが多いものの、難しいのは高校生の視察だ。センバツ出場校を見られなくなっただけでなく、休校措置のため、出場しない学校も公立校を中心に練習していないケースが多い。中日の米村チーフスカウトは「必然的に高校生の調査は遅れる。今は大学、社会人を重点的にやるしかない」と話す。
 例年、スカウト陣は3月には解禁となる高校生の練習試合を視察し、センバツは甲子園に全スカウトが集結。リストアップした選手はもちろん、隠れた逸材はいないかを全員の目でチェックすることが通例だ。
 秋までシーズンが続く社会人や大学と違い、高校生は夏が最後。各地区の担当スカウトは夏前までにリストをしぼり込み、部長やチーフ級に報告。夏の地方大会で現地視察してもらい、判断を仰ぐのが通常の流れだ。だが、その担当スカウトがチェックする時間が、今年は制限されている。
 楽天・山田スカウトは「(上司を呼ぶために)逆算すると、5月いっぱいくらいで判断しないといけない。これまで2回、3回と見て決めていたのを、1回で見極めないと間に合わない」と苦渋の決断を余儀なくされるという。また、別のパ・リーグ球団のスカウトは「今後、高校の練習が本格的に再開され、すぐに見に行ったところで、休んでいた選手の体は仕上がっていないので参考にならない。状態が上がるまでの期間を踏まえると、時間は本当に少ない」と嘆く。
 秋のドラフト本番への影響はどうか。伸びしろの大きい高校生の見極めには、やはり不安をのぞかせる。中日・米村チーフスカウトは言う。「高校生は一気に成長する。(昨年のドラフトで1位指名した)石川昂も夏以降、U18W杯を経て成長した。○の評価が◎になったり、◎が○になったりもする。この状況でも、ドラフトでいいかげんなことはできない。いい選手を取らないといけない使命感はある」。
 プロを目指す高校球児にとっても、見られる機会が減るためチャンスを逃すことになりかねない。暗中模索しながら、スカウトは日々、グラウンドに足を運ぶ。

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