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侍J・坂本の快音が洗い流した“いくつものミス”…継投の青柳に伴っていたリスクと8回本塁憤死時のセオリー

2021年7月29日 10時27分

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日本―ドミニカ共和国 8回裏1死二塁、吉田正の左前打で本塁を突くがタッチアウトになる山田

日本―ドミニカ共和国 8回裏1死二塁、吉田正の左前打で本塁を突くがタッチアウトになる山田

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って【侍ジャパン編】◇28日 東京五輪 野球1次リーグ ドミニカ共和国3-4日本(福島あづま球場)
 坂本の快音は、逆転勝利を運んできただけでなく、いくつものミスも洗い流してくれた。予選リーグの1敗は敗退とイコールではないが、あのまま負けていたら雰囲気は沈みきっていたのではないか。7回から果敢に継投。山本を88球で下げた判断はともかく、青柳にはリリーフ経験が1試合だけという以外にも、リスクが伴っていた。
 「ボールは少し滑りやすく、ツーシームは曲がりが大きく、スライダーは抜け気味でした」。これは2イニングを3安打、2失点した強化試合(24日、楽天戦)での青柳のコメントだ。五輪の使用球はSSK社製。「メジャーと日本(統一球)のどっちに近いかと言われれば、圧倒的に日本」と田中が言うように、ほとんどの選手は適応できていた中で、青柳が不安を抱えていたのは明白だった。
 くわえてドミニカ共和国打線は5人が両打ち。青柳が対した6人のうち、5人が左だった。今季の青柳はシンカーを駆使して左打者も抑えている(被打率2割9厘)のだが、バレリオに打たれた2点二塁打はそのシンカー。ツーシームやスライダーを制御できていないことを、相手に見抜かれていたのではないか。
 8回の本塁憤死も判断ミスと言われても仕方ない。1点差の1死二塁。吉田の左前打で二走の山田に清水三塁コーチは本塁突入させたが、ミエセスのノーバウンド返球に刺された。リプレー検証に持ち込んだが、判定は覆らず。そのとき雨が降っていた。ぬれた芝生を転がり、送球が乱れる。それが「根拠」だったのはよくわかるが、1死一、三塁で4番・鈴木に回すのがセオリーだろう。
 敗因となるはずだった継投と突入のミスは、9回の逆転劇で救われた。3点を奪ったミラクルは、1死からの柳田の「一ゴロ」を、恐らく二塁ゴロだと決め付けた投手のアセンシオがベースカバーを怠った(記録は内野安打)ことから始まった。ミスを恐れてはいけないが、ミスから動く。控え野手4人(ドミニカ共和国は3人)で戦う五輪野球の難しさも教えてくれた。
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