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久保建 日本男子初の3戦連続弾「ボール寄こせ」「なんで走らないんだ」苛烈な競争が育んだタフネス【東京五輪サッカー】

2021年7月28日 22時28分

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日本―フランス 前半、先制ゴールを決め、喜ぶ久保建

日本―フランス 前半、先制ゴールを決め、喜ぶ久保建

◇28日 東京五輪 サッカー男子1次リーグ  日本4ー0フランス(日産スタジアム)
 日本は28日、フランスとの1次リーグ最終第3戦を4ー0で大勝。1次リーグ突破を果たした。MF久保建英(20)=レアル・マドリード=が五輪本大会では日本男子史上初となる3試合連続得点を決めた。日本は3戦3勝の勝ち点9でA組1位となり、決勝トーナメント進出が決定。31日の準々決勝でB組2位のニュージーランドと対戦する。
  ◇  ◇  ◇
 止まらない。久保建は舌をぺろっと出し、おどけて笑ったが、その内実は“背水の陣”だった。
 「負けたくない気持ちがすごくある。こんなに良いチームメートに恵まれて、環境にも恵まれて、ここを逃したら次はないという気持ちだった」
 前半27分。上田にスルーパスを放ち、ゴール前へ進入した。GKベルナルドニがシュートをはじくと、ボールは引き寄せられるように「背番号7」の前にこぼれてくる。
 「あまり覚えていないが、下を狙った」。左足で上からたたいた。3戦連発が日本五輪史上初なら、1次L3戦全勝突破も同史上初。同34分には酒井弾もお膳立て。横浜決戦の主役も久保建だった。
 小学4年でバルセロナ下部組織の入団テストに合格。スペインへ渡った9歳の少年は強烈な生存競争にさらされた。黙々とプレーしていては、パスは来ない。ボールにさえ触れない。学び得たのが自己表現、自己主張の重要性だった。
 15歳でFC東京のトップチームに昇格すると、年齢差に関係なく「ボールを寄こせ」「なんで走らないんだ」と強く意見した。J1、J3の同Uー23でも一緒にプレーした北京五輪代表の梶山陽平さん(35)=現FC東京普及部コーチ=は懐かしそうに言う。
 「まるで年上の外国人のようだった。必要だと思ったことはためらわずに言うし、要求する」。タフな内面はピッチ上の力強さ、たくましさとイコール。久保建にボールが集まるのは、自然な流れだった。
 フランスを沈める完勝劇。ただ、喜びはおくびにも出さない。「勝てない相手はいない。かといって、絶対に勝てる相手もいない。油断せずに自信を持っていければ」と久保建。若きエースに引っ張られ、銅メダルを獲得した1968年メキシコ五輪以来、53年ぶりのメダルロードを駆け上がっていく。
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