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「だから乗り越えられる」古川高晴、パワーフレーズを胸に…つかみ捕った団体の銅【東京五輪アーチェリー】

2021年7月26日 17時56分

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男子団体3位決定戦でオランダに勝利し、喜ぶ日本チームの(左から)武藤弘樹、河田悠希、古川高晴

男子団体3位決定戦でオランダに勝利し、喜ぶ日本チームの(左から)武藤弘樹、河田悠希、古川高晴

◇26日 東京五輪 アーチェリー男子団体3位決定戦 日本―オランダ(夢の島公園アーチェリー場)
 日本(河田悠希、古川高晴、武藤弘樹)がシュートオフの末、オランダを破り、この種目では初めてとなる銅メダルを獲得した。
 河田が24歳で古川が36歳、武藤が24歳のトリオがついに団体でメダルをつかんだ。2012年ロンドン五輪で個人銀メダルの古川にとっても、団体では初のメダルとなった。
 アーチェリーを始めた青森東高時代から古川は努力の固まりのような選手、「練習の虫」だった。当時の青森東高では広い練習スペースが取れず、試合で実施される標的までの距離70メートルではなく、46メートルの中途半端な距離しか取れなかった。そのため自転車で片道1時間をかけて青森県総合運動公園にあるアーチェリー場まで出稽古。総合運動公園が使えない時は青森東高で朝7時から日没の午後6時すぎまで、4部練習の猛特訓を繰り返した。
 「古川の学年の子たちは本当に一生懸命練習しました」と当時指導した手塚義浩さん(60)は振り返る。それでもあまりのきつさに部員たちは雨天による練習中止を願い、雨がぽつり、ぽつりと落ちてくると「先生、雨が降ってきました」と「練習ストップ」の号令を期待していたそうだ。雨天でも試合が行われることを想定し、手塚さんはそのたびに「まだ大丈夫、大丈夫。やまない雨はないよ。だから練習しなさい」と言って練習に集中させた。しかし古川だけは異なった意味として受け取り、オリンピアンになった後でも自身のパワーフレーズとして大事に持ち続けた。
 「古川は違うように解釈してくれた。『つらいことがあっても必ずそれが続くわけじゃない。だから乗り越えられる』って受け取ってくれました」(手塚さん)
 2012年ロンドン五輪の銀メダリストも、前回16年リオデジャネイロ五輪の個人では悔しい8位敗退。それでも古川が大事にするパワーフレーズ通り、やまない雨はなかった。3人で銅メダルをつかんだこの日の古川の表情は名前と違わず、晴れ晴れとしていた。
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