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水谷隼&伊藤美誠組、銀以上確定 15年以上続く『じゅんみま物語』最高の結末へ【東京五輪・卓球】

2021年7月25日 21時55分

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混合ダブルス準決勝 台湾ペアと対戦する水谷隼(左)、伊藤美誠組

混合ダブルス準決勝 台湾ペアと対戦する水谷隼(左)、伊藤美誠組

◇25日 東京五輪 卓球混合ダブルス(東京体育館)
 第2シードの水谷隼(32)=木下グループ=と伊藤美誠(20)=スターツ=の「じゅんみまペア」が準決勝で林昀儒、鄭怡静組(台湾)を撃破。決勝に進出し、銀メダル以上を確定させた。混合ダブルスは今回から採用された新種目。26日の決勝では、第1シードの許昕、劉詩雯組(中国)と対戦する。
  ◇   ◇
 12歳差ペア「じゅんみま」の物語は、15年以上前から始まっていた。
 2人は静岡・磐田市の出身。当時、高校生でドイツに留学していた水谷は、帰国するとよく顔を出していたのが伊藤の自宅だった。水谷の両親が指導するスポーツ少年団に伊藤が入り、両家に交流が生まれた。帰国するたびに両親から体を気遣われる水谷は「自転車も乗っちゃいけないって言われるんだよね」とほおを膨らませながら、よく伊藤の家でくつろいでいた。
 伊藤も水谷を慕い、水谷のいる居間の扉を半開きにしてちょこんと顔を出す。目と目が合ったら、2人だけのラリーの始まり。伊藤の母・美乃りさん(45)は「すごく不思議な時間というか、優しい時間というか、穏やかな時間でしたね」。自宅の卓球台で静かに打球音を響かせた。
 伊藤が追い続けた水谷の背中が、暗い影を落とした時期があった。熾烈(しれつ)な争いとなった2019年シーズンの五輪選考レース。「卓球が嫌いになりそうだった。心が折れそうな状況を、ずっと耐えていた1年でした」と水谷。結果も出ない、モチベーションも上がりにくい。そんな姿を見て、美乃りさんはレース最終盤の遠征中にあるものを手渡した。
 たまたま自宅から出てきた写真の数々。そこには伊藤と一緒に純粋に卓球を楽しんでいたころの、少年時代が写されていた。「わあ、懐かしい」。その時だけ水谷は柔らかい笑顔を浮かべたという。美乃りさんなりのエールのつもりだった。
 互いにレースを乗り切り、1年の延期も乗り越えて迎えたこの五輪。274センチの台を2人で打ち合った奇跡のような時間は、東京五輪の表彰台へとつながっていた。

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