本文へ移動

BL作家の一般文芸が熱い 一穂ミチさん、直木賞候補で評価

2021年7月24日 05時00分 (7月24日 05時00分更新)
BLジャンルを起点に活躍の幅を広げ、注目を集める作家の作品

BLジャンルを起点に活躍の幅を広げ、注目を集める作家の作品

 男性同士の恋愛や性愛を描く「ボーイズラブ(BL)」小説で知られる作家の一般文芸作品に、注目が集まっている。14日に選考会が開かれた第165回直木賞では、人気BL作家・一穂ミチさんの『スモールワールズ』(講談社)が候補入りした。ジャンルを超えた活躍は、BL作家ならではの筆力が原動力になっている。(松崎晃子)
 『スモールワールズ』は、一穂さん初の一般文芸の単行本で、いびつな家族をめぐる連作短編集。夫の不倫を知りながら円満を装う妻と、家庭環境に問題を抱える少年との交流を描く「ネオンテトラ」など、六編からなる。「こんな家族もいるだろうと自分なりに考えたものを示した」と一穂さんは語る。
 惜しくも受賞は逃したが、選考では「今を生きる人の息遣いがある。作家として素晴らしい底力がある」と評価された。熱烈に推す選考委員がいたことも明かされた。
 二〇〇八年のデビューから十年以上、BL小説を手掛ける一穂さん。「他のものが書きたいと特に思っていたわけではなかった」が、一般文芸の編集者に見いだされた。恋愛が成就する結末が“お決まり”のBLとの差を「恋愛以外の感情や結末にフォーカスできて、今回使った書簡体や女性...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

PR情報