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久保建、暗雲払う決勝弾 サッカー男子・日本、苦しみながらも第一歩

2021年7月23日 05時00分 (7月23日 05時01分更新)
日本−南アフリカ 後半、先制ゴールを決める久保建(右)

日本−南アフリカ 後半、先制ゴールを決める久保建(右)

 自国開催の五輪で金メダルを目指す道のりの厳しさを知った。1次リーグ初戦。日本は久保建の虎の子の1点で南アフリカから何とか勝ち点3を手にした。欧州で戦いながらフル代表の経験がある選手も多く、史上最強の呼び声もある五輪代表だが、森保監督は「思ったような戦いにならないと分かった」と語った。
 守備ラインに5人を並べて重心を下げてきた相手を後半途中まで崩せなかった。右サイドの堂安とトップ下の久保建が「感覚」で共鳴しながら仕掛ける流動的なスタイルは日本の攻撃の核。だが、スペースが限られる中で、この日は少し空回り。無観客のスタジアムを重い空気が包んだ。
 急場で燃えたのが久保建だった。「苦しい時間帯。勝負を決めるとしたら、自分だと言い聞かせていた。待っていても、誰も決めてくれない」。後半26分、サイドチェンジのボールをペナルティーエリアの右サイドで受けた。吸い付くようなトラップから対峙(たいじ)する相手を上体の動きでいなし、そのまま左足を振り抜いた。強烈なシュートは遠いサイドのポストに当たり、ゴールに吸い込まれた。
 南アフリカ代表は選手2人を含む3人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示し、18人が濃厚接触者に指定された。ただ、「想定外を想定内に」というのが森保監督の教え。予想を上回る相手の粘りに終盤は慌てさせられる場面もあったが、しっかり対応し、「冷静さ、落ち着きは今後の戦いでも必要。サッカーは何が起こるか分からない」と指揮官は気を引き締めた。頂点へと続くいばらの道。日本は苦しみながらも第一歩を踏み出した。 (唐沢裕亮)
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