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<白球> 亡き母の教え守る力投 桜丘・山出投手

2021年7月23日 05時00分 (7月23日 05時00分更新)
140キロ超の直球を連投した桜丘の山出投手=豊橋市民球場で

140キロ超の直球を連投した桜丘の山出投手=豊橋市民球場で

 六回表、無死一塁で迎えた愛知の主軸。「逃げたら負けだ」。桜丘の山出勝葵投手(三年)は140キロ超の直球を連投し、三、四番を連続三振に。走者の盗塁死もあり、無失点で切り抜けた。チームは敗れたが、「天国の母の『気持ちで負けるな』との教えを守れた」と自身の役割をこなした。
 昨年十月、母厚依(あつよ)さん=享年四十七=は脳出血で帰らぬ人となった。いつも毎朝五時に起きて弁当を作り、山出投手に持たせてくれた。帰宅が夜十一時を過ぎても嫌な顔をせず、泥まみれのユニホームを洗濯してくれた。「中学時代から栄養を考えた食事を作ってくれ、体がどんどん大きくなった」
 昨夏以降、試合で打ち込まれることも多かった。厚依さんはいつも「気持ちで負けるな」と励ましてくれた。亡くなった翌日には練習に戻った。「『野球に集中しろ』と怒られると思った」。練習を重ね、球速はぐんぐん伸び、今大会は自己最速の143キロを記録した。
 愛知戦は五回途中に救援。4回2/3を4奪三振、失点ゼロに抑えた。反撃ムードを醸成するも、打線がつながらなかった。「自分が9回投げられる投手だったら」。目を腫らした。
 大学で野球を続ける予定。「150キロを...

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