本文へ移動

作家デビュー20周年、初の歴史長編 米澤穂信さん「黒牢城」

2021年7月23日 05時00分 (7月23日 05時00分更新)
デビュー20周年を迎えた作家米澤穂信さん(干川修撮影)

デビュー20周年を迎えた作家米澤穂信さん(干川修撮影)

  • デビュー20周年を迎えた作家米澤穂信さん(干川修撮影)
 今年デビュー20周年を迎えた作家米澤穂信さん(43)=岐阜県出身=が戦国時代の籠城事件を題材にした新刊『黒牢城(こくろうじょう)』(KADOKAWA)を刊行した。自身初となる長編歴史小説。時代設定とかみ合ったミステリーを融合させ、複雑に絡む人間心理を描く意欲作だ。 (谷口大河)
 武将荒木村重は織田信長に謀反を起こし、有岡城(現在の兵庫県伊丹市)に籠城する。しかし戦況の不利に加え、城内で発生する不可解な謎が彼を苦しめる。真相に迫るため、牢に捕らえた織田方の軍師・黒田官兵衛に助言を求める。
 史実では約一年の籠城の末、村重は城を後にし、官兵衛もまた生き延びる。「敗者や刑罰の歴史を調べていて、城を去った村重と、牢にいた官兵衛に興味があった」と米澤さん。歴史に残されていない二人の応酬を想像し、物語を紡いだ。
 小説の中で、二人は雪に閉ざされた密室での殺人、討ち取った大将首を巡る謎などを解く。村重は情報を集める刑事、官兵衛は伝聞で推理する安楽椅子探偵といった役回りだ。籠城が長引き、関係が変わってゆく様子も読者を引きつける。
 歴史を書くにあたり、米澤さんは、酉(とり)の刻(こく)(現在の午後六時)な...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

PR情報

文化の新着

記事一覧