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浜松、磐田の文化財保存活用計画を認定 県内市町で初

2021年7月17日 05時00分 (7月17日 05時03分更新)
発掘調査をする市職員ら=磐田市で

発掘調査をする市職員ら=磐田市で

 国の文化財審議会は十六日、文化財の継承を目的とした「文化財保存活用地域計画」の認定を答申し、浜松市と磐田市の計画が、文化庁長官に認定された。制度が始まった二〇一九年以降、県内の市町が計画を提出し、認定されるのは初めて。認定されると、域内の文化財の修理や整備で文化庁の補助を優先的に受けることができる。

◆浜松 集積地域まとめ、一体で

 浜松市の計画は、地域特性、文化資源、歴史、文化的背景から文化財の特徴を十二項目に分類。文化財の調査や活用、保存などの九つの課題に対し、「調査研究機能の強化」「保存・修理と継承の支援」など四つの方針を打ち出した。
 「地域社会と古墳」「戦国大名たちの攻防」といったストーリー性に着目した「関連文化財群」のほか、浜松中心区域や奥浜名湖区域など、文化財が集積する四地域を「文化財保存活用区域」にまとめ、文化財の保存、活用を一体的に進める。
 市文化財課の鈴木一有(かずなお)課長は「地域が総掛かりで文化財を保存していくことが重要になってくる。計画を通じ、文化財を生かしたまちづくりをしていく」と話した。 (坂本圭佑)

◆磐田 「地域の宝」課題洗い出し

 磐田市教委の計画は「市民が誇れる自然と歴史・文化のまち」が基本目標。本年度から九年間で、文化的に作り出されたものすべてを「地域の宝」と定義して課題を洗い出し、保存活用のために百五件の事業を計画した。
 課題には、基礎的な資料の蓄積不足や、重要度の高い遺跡や古墳の調査成果が公表されていない点を上げた。民間との連携も十分でないとしている。
 こうした現状を踏まえ、未測量ながら公園として親しまれているかぶと塚古墳は測量し、報告書を作成。県内で最も古い横穴式石室をもつ甑塚(こしきづか)古墳も発掘調査報告書を刊行する。
 国史跡の旧見付学校では、小学生にかすりの着物を着てもらい、明治〜昭和の教科書を使って行っている企画「昔の授業体験」に併せ、地域のイベントをタイアップさせることも計画している。
 市教委の担当者は「保存だけでなく活用にも力を入れて、市内外の人が市の文化財の魅力に触れる機会を増やす」と話す。 (宮沢輝明)

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